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【経済】NYの視点:英国のEU離脱交渉本格化で見通しに陰りも


英国のバロー駐欧州連合(EU)大使は、メイ首相が3月29日にリスボン基本条約第50条を発動し正式に離脱の意向をEUに提示する計画であることをトゥスクEU大統領に伝えた。英国がリスボン基本条約50条を発動、離脱の意向を正式にEUに報告することで、2年間と言われている交渉が始まることになる。あるいはアイルランドのヌーナン財務相が指摘しているとおり2年間以上費やす可能性もある。

英国が基本条約発動後、トゥスクEU大統領は声明を発表し、27か国のメンバー国指導者の間で協議が始まる。その後、交渉の具体策は、英国政府との離脱協議でEU側の責任者となる首席交渉官、ミシェル・バルニエ氏に伝えられ、英国とEUの交渉は6月くらいから始まることになるようだ。

昨年6月の国民投票で、予想外のEU離脱を決定した英国は決定直後、景気見通しが落ち込み、景気後退懸念まで浮上。これを警戒した英国中央銀行は積極的な金融緩和を実施した。しかし、その後、経済やインフレ指標は思いのほか堅調となった。影響が懸念されていた欧州の経済も予想以上の回復基調にある。

英国中央銀行が先週開催した金融政策決定会合では、異例な緩和策を維持することを決定したものの、予想外に1名のメンバーが利上げを支持。他のメンバーも次の行動が利上げだという見解で一致した。また、欧州中央銀行(ECB)も量的緩和を終了する前の利上げを検討していると、一部メンバーが明らかにしている。そんな中、英国のEU離脱交渉が本格的に始まることで、交渉に絡んだ混乱、不透明性が今後の景気に影響を与える可能性も除外できない。このめ、ユーロやポンドが上昇に転じると考えるのは時期尚早と見る。

《SK》

 提供:フィスコ
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