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【経済】原油価格の動きの背景を紐解く、サンワード貿易の松永氏(三井智映子)


こんにちは、フィスコリサーチレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。
足元で原油価格が大きく動いていますね。15日朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油が370万バレル増の予想に対して53万バレル減と予想外の減少となったようです。

松永さんによると、『14日夜のNY原油は、サウジアラビアの予想外の増産を嫌気して一時47.09ドルまで下落し、47.72ドルで取引を終えました。その後、15日朝のAPI週間石油在庫統計の発表を受けてNY原油の電子取引が上昇し、現在は48.4ドル付近で推移しております』とのことです。

続けて、サウジアラビアの予想外の増産に関しては、『サウジアラビアの2月の原油生産量は、OPEC月報では日量979万7000バレルに減少したことが報告されていたものの、サウジアラビアの自己申告では、1001万1000バレルに増加したことが報告されました』と伝えており、その背景については、『在庫調整などが影響した操業上の要因によるもの』とのことです。

また、『テキサス州ヒューストンで先週開催されたエネルギー関連会合でサウジアラビアのファリハ・エネルギー相は、「原油価格の持ち直しによる恩恵に米シェール企業は、ただ乗りするべきではない。米シェール企業は、OPECが自動的に減産を延長するとは考えるべきではない。」と述べていただけに、「サウジアラビアが協調減産に見切りを付けたのではないか」との懸念が高まったようです』との見解を述べています。

加えて、『OPEC月報によれば、先進国の1月の原油在庫が過去5年平均を上回ったことも報告され、「OPECの協調減産実施でも先進国の原油在庫が増加している」ということが原油価格を圧迫しました』と分析しています。原油価格はマーケットに大きな影響を与えますので引き続き注視していきましょう。

上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研~北浜の虎と呼ばれた男~」の3月15日付「原油市場」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコリサーチレポーター 三井智映子

《SK》

 提供:フィスコ

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