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【特集】IBJ Research Memo(6):財務内容は健全で、高収益性を継続

IBJ <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

3. 財務状況と経営指標
IBJ<6071>の2016年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比1,956百万円増加の4,890百万円となった。このうち流動資産は同1,332百万円増加の3,283百万円となった。現預金が同1,033百万円増加したことが主因となっている。また、固定資産は同623百万円増加の1,607百万円となった。のれんが同284百万円増加したほか、投資その他の資産が店舗の差入保証金を中心に同215百万円増加した。

負債合計は前期末比1,623百万円増加の2,883百万円となった。子会社株式取得のため、有利子負債を同1,036百万円積み増したことが主因だ。なお、新規取得した子会社についてはいずれも無借金経営となっている。純資産は同332百万円増加の2,006百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益725百万円の計上があった一方で、自己株式の取得による支出で187百万円、配当金の支払額で209百万円の減少要因となった。

経営指標を見ると安全性を示す自己資本比率は前期の56.8%から当期は40.9%に、また有利子負債比率は20.1%から68.7%にそれぞれ悪化したが、子会社取得のための有利子負債増加が要因となっている。水準については特に問題のない水準であり、財務の健全性は保たれていると言える。また、収益性に関しては、ROAで28.3%、ROEで39.4%、売上高営業利益率で21.1%といずれも高水準をキープしており、高い収益性を安定して継続できる事業基盤が構築されているものと判断される。ただ、今後は新規取得した子会社の業績が加わってくるため、ROAや売上高営業利益率については一時的に低下することが見込まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

 提供:フィスコ

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