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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

アエリア <日足> 「株探」多機能チャートより

■山王 <3441>  1,131円 (+150円、+15.3%) ストップ高

 山王 <3441> [JQ]が3日続急騰。14日、同社が17年7月期の連結経常利益を従来予想の9500万円→1億4500万円に52.6%上方修正したことが買い材料視された。スマートフォン向けや車載向けめっき加工の受注が好調に推移する中、円安による為替差益の発生などが利益を押し上げる。

■アエリア <3758>  4,525円 (+445円、+10.9%)

 アエリア <3758> [JQ]が3日続急騰。14日、1月27日に配信開始した連結子会社リベル・エンタテインメントのスマートフォン向けゲーム「A3!」が250万ダウンロードを突破したと発表したことが買い材料視された。

■神戸物産 <3038>  4,305円 (+345円、+8.7%)

 東証1部の上昇率トップ。神戸物産 <3038> が急反発。14日に決算を発表。17年10月期第1四半期(16年11月-17年1月)の連結経常利益が前年同期比91.1%増の46.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。新規出店による増収効果に加え、プライベートブランド商品の売上増加で採算が改善したことが寄与。円安による為替差益やデリバティブ評価益の発生も増益に大きく貢献した。上期計画の52億円に対する進捗率は89.5%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■アミューズ <4301>  2,165円 (+154円、+7.7%)

 東証1部の上昇率2位。アミューズ <4301> が急続伸。14日、同社が17年3月期の連結経常利益を従来予想の39.7億円→46億円に15.9%上方修正。減益率が32.2%減→21.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。コンサートにおけるイベント収入やグッズ販売の好調に加え、会員向けグッズ販売、著作権印税などが想定より伸びることが寄与。併せて、子会社の固定資産に係る減損損失などの計上に伴い、通期の連結最終利益を24億円→16.5億円に31.3%下方修正したが売り材料視されなかった。

■ストリーム <3071>  133円 (+7円、+5.6%)

 ストリーム <3071> [東証M]が続伸。同社はネット通販事業を展開。14日取引終了後に発表した18年1月期の連結業績予想は、売上高が236億5400万円(前期比7.4%増)、営業利益は2億9600万円(同57.6%増)、最終利益は2億800万円(同2.4倍)を見込んでいる。17年1月期連結決算は売上高220億2500万円(前の期比4.3%減)、営業利益1億8700万円(同49.9%減)、最終利益8500万円(同71.8%減)と低調だったが、会社側の今期の急回復見通しを材料視する買いを呼び込んだ。

■メガチップス <6875>  3,025円 (+147円、+5.1%)

 東証1部の上昇率5位。メガチップス <6875> が続伸。14日、ひふみ投信などの運用を手がけるレオス・キャピタルワークスが同社株に係る大量保有変更報告書を提出したことが買い材料視された。報告書によると、レオスの同社株式保有比率は5.41%→6.73%(155万0400株)に増加した。これを受けて需給思惑から買いが入ったようだ。

■セルシード <7776>  583円 (+26円、+4.7%)

 セルシード <7776> が反発。14日の取引終了後、同社が東京都江東区に設置した細胞培養施設「細胞培養センター」について、厚生労働省から「特定細胞加工物製造許可」を取得したと発表しており、今後の事業展開加速への期待感から買いが入ったようだ。これにより、同社では引き続き治験製品の製造準備体制構築を進めるとともに、許可取得で特定細胞加工物の受託製造が可能になることから、再生医療提供機関から特定細胞加工物として細胞シートの製造委託を受ける「細胞シート受託加工」について、事業化を検討するとしている。

■東建コーポ <1766>  8,710円 (+310円、+3.7%)

 東建コーポレーション <1766> が反発。同社は賃貸マンションの建設請負などを手掛け、傘下に住宅設備会社なども擁している。14日取引終了後に発表した17年4月期第3四半期累計(16年5月-17年1月)の連結決算は、売上高が2224億1400万円(前年同期比7.2%増)、営業利益は130億7200万円(同31.1%増)、最終利益は88億8900万円(同35.1%増)と大幅増収増益だった。建設事業は耐震性などに優れる木造ツーバイフォー住宅の引き合い旺盛で、賃貸建物における建設比率が高まっており、高採算で全体業績を牽引している。また、不動産賃貸事業も管理物件数の増加に伴う家賃や管理料収入の増加が寄与した。17年4月期の通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、通期営業利益148億800万円(前期比12.4%増)に対する進捗率は88%に達しており、これをポジティブ視する買いが優勢となった。

■大成温調 <1904>  1,247円 (+39円、+3.2%)

 大成温調 <1904> [JQ]が上伸。14日に配当修正を発表。17年3月期の期末一括配当を従来計画の36円→46円(前期は2→1の株式併合前で18円)に増額修正したことが買い材料視された。従来計画の普通配当36円に、創立75周年記念配当10円を上積みする。14日終値ベースの期末配当利回りは3.81%に上昇しており、28日の配当権利付き最終日を前に、配当取りを狙う買いが向かった。

■オンコリス <4588>  1,006円 (+29円、+3.0%)

 オンコリスバイオファーマ <4588> [東証M]が続伸。14日の取引終了後、腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」(OBP-301)の食道がん患者を対象とした第1相臨床試験の治験実施申請を医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ提出したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。テロメライシンは、がん細胞のなかで活性化するテロメラーゼという酵素を標的にしてがんを破壊する薬で、今回の試験では外科手術による切除や根治的化学放射線療法が困難な食道がん患者を対象に、放射線治療併用によるテロメライシンの安全性・有効性・腫瘍免疫応答の評価を実施する。テロメライシンに関しては、国内では既に、岡山大学藤原俊義教授による同疾患を対象とした放射線の併用に関する医師主導臨床研究が進行しているが、企業治験としては国内で初めてとなる。なお、テロメライシンは、米国では各種固形がんを対象とする第1相臨床試験が完了し、安全性が確認されているほか、一部の症例では投与部位で腫瘍の縮小効果と腫瘍免疫反応が認められ、さらに遠隔効果を示唆する非投与部位での腫瘍縮小が観察されている。また、台湾・韓国では肝細胞がんを対象とした第1/2相臨床試験が進行中のほか、昨年8月にはFDA(米国食品医薬品局)に対して、悪性黒色腫(メラノーマ)を適応症とする第2相臨床試験開始のためのプロトコル申請が実施されている。

■ツルハHD <3391>  10,690円 (+210円、+2.0%)

 ツルハホールディングス <3391> が反発。14日の取引終了後、17年5月期第3四半期累計(16年5月16日~17年2月15日)の連結決算を発表し、売上高は4344億8600万円(前年同期比14.6%増)、営業利益は289億3600万円(同22.6%増)、最終利益は198億2400万円(同26.0%増)と増収増益で着地したことが好感された。カウンセリングを主体とした接客サービスに注力し高付加価値商品の販売が順調だったほか、食品をはじめとする新たなカテゴリー導入による利便性の強化も奏功した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高5830億円(前期比10.5%増)、営業利益371億円(同18.4%増)、最終利益234億6000万円(同21.4%増)を見込んでいる。

■LINE <3938>  4,085円 (+75円、+1.9%)

 LINE <3938> が反発。14日の取引終了後、傘下のLINEモバイルが展開するMVNO(仮想移動体通信事業者)について、販売チャネルを拡大すると発表しており、ユーザー層の拡大につながるとの期待感から買いが入ったようだ。同社では8日にビックカメラ、ヨドバシカメラの全10店舗で「即日受渡しカウンター」を15日から開設すると発表していたが、これに続き、さらに幅広いユーザー開拓のため、リアルでのタッチポイントを全国100ヵ所以上に拡大するとしている。

■ユニ・チャーム <8113>  2,664円 (+46円、+1.8%)

 ユニ・チャーム <8113> が反発し、昨年来高値を更新。同社は15日、使用済み紙おむつから衛生的で安全な上質パルプを得る処理技術に関して国内特許を取得したことを明らかにした。取得した特許「使用済み衛生用品からパルプ繊維を回収する方法」は、使用済みの紙おむつにオゾン処理を用いることで、高分子ポリマーの使用済み紙おむつからの分離、パルプ繊維の取り出し、パルプ繊維の殺菌および消毒を同時に実現する処理方法に関するもの。木材や水の使用量の低減につながる技術で、環境にやさしい循環型モデルの構築を目指す同社にとって重要な技術のひとつとして期待される。

■コーセー <4922>  10,460円 (+170円、+1.7%)

 コーセー <4922> が反発。14日、同社が株主優待制度を拡充すると発表したことが買い材料視された。現行は指定の自社製品を贈呈しているが、これを数種類から選択できるように変更する。さらに長期保有制度を設け、3年以上継続保有する株主には3000円~5000円引き上げた商品を贈呈する。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

■塩野義製薬 <4507>  5,733円 (+68円、+1.2%)

 塩野義製薬 <4507> が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は14日、同社株のレーティングの「オーバーウエイト」と目標株価8000円を継続した。HIV治療薬「ドルテグラビル」(製品名、デビケイ・単剤、トリーメク・配合剤)から得られるロイヤルティー収入が順調に拡大しているほか、米国子会社シオノギインクが獲得しているロイヤルティー収入が期初計画を上回って推移。これを受け、同証券では17年3月期の連結営業利益を従来予想の987億8800万円から前期比13%増の1037億1900万円(会社予想975億円)に上方修正している。18年3月期は同1078億円と連続増益を見込んでいる。

■日本郵船 <9101>  257円 (+3円、+1.2%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など大手海運株が買われ、海運セクターは33業種中、業種別値上がり率トップに買われた。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前日14日時点で10日続伸、14日は13ポイント高の1112まで水準を切り上げ昨年12月13日以来、3ヵ月ぶりの高値をつけた。これを受けて同指数と株価連動性の高い海運株に物色の矛先が向かった。

■創通 <3711>  2,090円 (+24円、+1.2%)

 創通 <3711> [JQ]が続伸。14日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.20%にあたる30万株(金額で6198万円)を上限に、15日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は14日終値の2066円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

※15日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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