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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~こう着ながらも押し目買いの動きを意識

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・こう着ながらも押し目買いの動きを意識
・ドル円は114円88銭、小じっかり、イベント控え様子見
・値下がり寄与トップはソフトバンクG、同2位は日東電


■こう着ながらも押し目買いの動きを意識

日経平均は続落。57.78円安の19551.72円(出来高概算7億5000万株)で前場の取引を終えた。FOMCのほか、オランダでは注目されている欧州の一連の選挙の先陣を切って議会選挙が行われる。この結果を見極めたいとする流れの中、利食い優勢の展開に。ただ、19500円処での下値の堅さが意識されており、日中値幅は50円程度と小幅なレンジでの取引が続いている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは海運、その他製品、小売、サービス、食料品が小じっかり。半面、鉱業、石油石炭、鉄鋼、電力ガス、水産農林、証券、パルプ紙が冴えない。

マザーズ指数は、そーせい<4565>の下落影響からマイナス圏で推移しており、東証2部についても、シャープ<6753>が下げに転じた影響から、下げに転じるなど、一部の銘柄の影響が大きい。一方で、東証1部の7割が下げる局面での日経平均の57円安は、反対に底堅さが意識されやすいだろう。

午後についてもイベントを控えていることから、こう着感の強い相場展開が続こう。ただし、FOMCでの利上げが確定的であるほか、円相場は1ドル114円85銭辺りと、やや円安に振れている。また、オランダの選挙など、これまでのようなサプライズがないとも言えないが、市場はサプライズからの波乱展開に対する修正の早さも目立っている。日経平均は年初以降のもち合いレンジを継続し、煮詰まり感が台頭するなかでは、レンジ上放れを意識しておきたいところ。相対的に出遅れている銘柄等へは、押し目買いの動きが意識されてくる可能性がありそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は114円88銭、小じっかり、イベント控え様子見

ドル・円は、朝方の取引で国内勢の売りがみられ、114円63銭まで下落。その後は日経平均株価の下げ幅縮小などを受け114円80銭台まで値を切り上げた。

ランチタイムの日経平均先物はマイナス圏推移が続くものの、下げ幅縮小で株価反転を見込んだドル買い・円売りに振れやすい地合いのようだ。ただ、引き続き115円以上は売りが出やすいため、目先の上値は重そうだ。

また、FRBの政策決定を前に積極的に動きづらいもよう。米利上げが織り込まれるなか、日経平均株価の軟調継続で円買いは弱まっておらず、方向感の乏しい値動きが続く見通し。

ここまでのドル・円の取引レンジは114円63銭から114円88銭、ユーロ・円は121円64銭から121円96銭、ユーロ・ドルは1.0603ドルから1.0619ドルで推移した。

12時12分時点のドル・円は114円88銭、ユーロ・円は121円93銭、ポンド・円は139円65銭、豪ドル・円は86円91銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・山王<3441>、タカトリ<6338>の2社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位は日東電<6988>

・NZ10-12月期経常収支(予想:-24.25億NZドル、7-9月期:-48.91億NZドル)

・李克強中国首相
「米国との関係に楽観的」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:00  首都圏マンション発売(2月)    -7.4%
・14:00  日銀政策委員会・金融政策決定会合(16日まで)

<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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