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【市況】米国株見通し:米利上げペースへの思惑から強弱感対立も

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

S&P500先物 2366.25(-2.25) (19:20現在)
ナスダック100先物 5382.50(-3.75) (19:20現在)

19:20時点のグローベックスの米株先物はS&P500先物、ナスダック100先物は小動きに推移している。また、NYダウは変わらずで推移。欧州は小動きではあるが、全般上昇して推移している。また、波乱展開が続く原油先物相場は、小安く推移している。

10日の米株式市場は上昇。2月雇用統計で非農業部門雇用者数が23.5万人増と予想(20.0万人)を大きく上振れたほか、失業率が改善したことが好感され買いが先行。FRBがこのところ示していた楽観的な景気認識を裏付けるものとなった。その後は原油相場の下落が嫌気され、午後にかけて上げ幅を縮小する場面もみられたが、引けにかけて再び上昇。

14-15日にかけては連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、会合終了後にイエレンFRB議長の会見も予定されている。先日発表されたベージュブックや雇用統計は良好な内容となり、利上げはほぼ確実な状況。今回のFOMCでは、予算関連法案の成立が秋頃になると見込まれる中、今後の追加利上げペースを含む政策見通しについて、強気な姿勢を示すかが焦点となる。利上げペースへの思惑から、強弱感が対立しやすいだろう。

また、オランダでは15日に、注目されている欧州の一連の選挙の先陣を切って議会選挙が行われる。反EU・反移民を掲げる極右政党「自由党(PVV)」のウィルダース党首は「オランダのトランプ」と呼ばれている。警戒感が強まる可能性があるものの、今のところウィルダース氏がオランダのEU離脱を実現させるのは事実上不可能だとの見方が大勢のようである。また、これまでのようなサプライズがないとも言えないが、市場はサプライズからの波乱展開に対する修正の早さも目立っている。

ただ、原油相場については前週の大幅な下げによる自律反発が意識される面はあるが、シェール増産による需給バランスの悪化が警戒される。OPEC減産合意の効果が相殺されるなか、在庫増加によるショック安の影響は、今後1-2週間は続く可能性がありそうだ。

《KK》

 提供:フィスコ

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