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【市況】13日の香港市場概況:ハンセン1.1%高と続伸、中国大型株に買い

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

週明け13日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比261.00ポイント(1.11%)高の23829.67ポイントと続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が189.61ポイント(1.88%)高の10258.71ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は864億6400万香港ドルに拡大している(10日は685億8600万香港ドル)。

本土株高が追い風。上海総合指数が4日ぶりに反発したことで、買い安心感が広がった。重要会議の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開催中のため、政策期待が強まっている。資金ひっ迫の警戒感もやや薄らぐ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、リバースレポを通じた資金供給を3営業日ぶりに再開した。香港域内の金利低下もポジティブ。今月の米利上げが確実視されているにもかかわらず、金融政策が米国に追随する香港で銀行間取引金利は低下している。

時価総額上位の本土系銀行株が相場をけん引。ハンセン指数の構成銘柄では、中国建設銀行(939/HK)が3.3%高、中国銀行(3988/HK)が3.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が3.1%高と上げが目立った。ゴールドマン・サックスが最新リポートで、「中国の銀行は信用度の低下に歯止めがかかった」とコメントしたことなどがプラス材料となっている。本土系の保険株も買われた。

本土系不動産セクターも急伸。首創置業(2868/HK)が10.3%、恒大地産集団(3333/HK)が9.9%、広州富力地産(2777/HK)が8.9%、華潤置地(1109/HK)が3.4%ずつ上昇した。「不動産税」正式導入の先送り観測が浮上している。住宅在庫圧力の大きい都市で土地供給を一時停止する方針を当局が示したことも材料視された。

運輸セクターも高い。海運では、中外運航運(サイノトランス・シッピング:368/HK)が6.9%、太平洋航運集団(2343/HK)が5.7%、中遠海運HD(1919/HK)が3.2%、空運では、中国東方航空(670/HK)が4.3%、中国国際航空(753/HK)が3.8%、中国南方航空(1055/HK)が3.1%ずつ値を上げた。海運株に関しては、海上運賃の国際指標になるバルチック海運指数が先週末10日まで8日続伸し、約3カ月ぶりの高い水準を切り上げたことも手がかり。

本土市場は4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.76%高の3237.02ポイントで取引を終えた。不動産株が急伸。金融株や素材株、自動車株、インフラ関連株、消費関連株、ITハイテク関連株などが幅広く物色された。


【亜州IR】

《WA》

 提供:フィスコ

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