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【市況】日経平均は続伸、もち合いレンジ突破を見極めつつ、出遅れセクターや銘柄の見直し/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は続伸。37.40円高の19642.01円(出来高概算7億4000万株)で前場の取引を終えた。円安一服のほか、先週末の大幅上昇の反動もあり、利益確定の流れが先行した。しかし、2月の雇用統計を受けてFOMCでの利上げが決定的とみられるなか、利食い一巡後はプラス圏を回復している。日経平均は寄付き直後に19531.51円まで下げる場面をみせたが、もち合いレンジ上限での底堅さが意識され、その後の切り返しで昨年来高値に接近している。

 セクターでは情報通信、サービス、空運、電力ガス、倉庫運輸、建設がしっかり。一方で、鉄鋼、証券、海運、ガラス土石、石油石炭、金属製品が下落。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。売買代金上位では、東芝<6502>、ソフトバンクG<9984>、シャープ<6753>、リクルートHD<6098>、KDDI<9433>、富士重<7270>、GNI<2160>が堅調。一方で三菱UFJ<8306>、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>が冴えない。

 日経平均は利食いが先行したものの、その後はプラス圏での推移をみせており、もち合いレンジ突破が意識されやすい。FOMCでの利上げは決定的であり、織り込み済みではあるが、これまで日本株については見極めムードからこう着が続いていたこともあり、ドル高進行や米国債利回りの上昇を背景にトレンドが強まる可能性はある。

 セクターでは情報通信の強さが目立っている。やや内需系にシフトしている感はあるが、出遅れ感もある。もち合いレンジ突破を見極めつつ、出遅れセクターや銘柄の見直しが意識されそうである。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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