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【市況】<マ-ケット日報> 2017年3月9日

 9日の市場は日経平均が5日ぶりに反発。終値は前日比64円高の1万9318円だった。前日の米国株は下落したものの、外国為替市場で円安が進んだことから終日プラス圏で推移した。一方、明日の米雇用統計を前に積極的な買いは入らず、東証1部の売買代金は活況の目安である2兆円を下回った。円安進行の割に盛り上がりは乏しく材料への反応度はやや落ちている。

 昨日の米国市場は建機大手キャタピラーの不正会計報道が影響してダウ平均は3日続落した。原油相場が大きく下げたことも取引終盤の下げ拡大につながったようだ。序盤は全米雇用リポート(ADP)が著しく改善したことで反発のスタートとなったがその勢いは続かなかった。

 一方、東京市場は米国の予想を上回る雇用増のおかげでドル高・円安となり、日経平均は5日ぶりに反発する展開となった。円は1ドル=114円台半ばまで下落し、先週につけた安値水準まで接近。しかし、日経平均の戻りはそうは行かず、当時のような1万9500円を捉える勢いは出て来なかった。10日の雇用統計や来週の日米の金融政策会合が気になっているのだろう。利上げに関してはある程度相場に織り込まれている部分があり、材料出尽くしになる懸念も市場にはあるようだ。現状では下値25日移動平均線(1万9257円)がサポートとして機能しているが、同線からのリバウンドが低いままではサポートとして心許ないものになる。(ストック・データバンク 編集部)

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