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【市況】こう着ながらも自律反発を意識した相場展開に/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 9日の日本株市場はこう着感が強いながらも、自律反発を意識した相場展開が期待される。週末の米雇用統計の前哨戦となるADP雇用報告では、民間部門雇用者数は29.8万人増と、市場予想の18.5万人増を上回る大きな伸びとなった。これにより週末の雇用統計を待たずに来週のFOMCでの利上げが確実視される格好。シカゴ日経225先物は大阪比70円高の19320円、円相場は1ドル114円台半ばとやや円安に振れて推移している。もっとも、原油相場が大きく下げていることから、エネルギー関連が上値の重しになりそうだ。

 日経平均は前日までの調整で支持線として意識されている25日、75日線までの調整をみせており、タイミング的にもいったんは自律反発に向かいやすいだろう。米国の利上げ観測の高まりを背景としたドル高・円安基調の流れを受けて、押し目買いも入れやすいところである。

 とはいえ、雇用統計待ちには変わらず、週末にメジャーSQを控えていることもあって積極的な売買は手控えられやすいだろう。そのため自律反発の域は脱せず、その後はこう着感が強まりやすい。物色の流れとしては主力処の買い一巡後は、好調が続く中小型株にシフト。高値警戒感も意識されていることもあり、相対的に出遅れている銘柄を探る動きが強まるとみておきたい。
《AK》

 提供:フィスコ

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