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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

JFEコンテ <日足> 「株探」多機能チャートより

■JFEコンテイナー <5907>  443円 (+19円、+4.5%)

 JFEコンテイナー <5907> [東証2]が続伸。7日、同社が配当修正を発表。17年3月期の年間配当を従来計画の10円→12.5円(前期は10円)に増額修正したことが買い材料視された。業績好調を踏まえ、株主への利益還元を増やす。今期の最終利益は前期比10.3%増の18億円に伸び、2期ぶりに過去最高益を更新する見通し。配当権利日を今月28日に控え、配当取りを狙う買いが向かった。

■トナミホールディングス <9070>  391円 (+11円、+2.9%)

 トナミホールディングス <9070> や丸和運輸機関 <9090> など陸運株が高い。ヤマトホールディングス <9064> の宅配便の基本運賃引き上げの方針を受け、日本通運 <9062> など競合企業が追随値上げの可能性が材料視されたが、さらに同じく人手不足に悩むトラック運送など物流の運賃値上げにつながるとの見方が出ている。8日は、岡山県貨物運送 <9063> や日立物流 <9086> なども値を上げた。

■スカパーJ <9412>  509円 (+14円、+2.8%)

 スカパーJSATホールディングス <9412> が4日ぶり反発。8日午後1時ごろ、100%子会社のスカパーJSATが車両などへの新しい衛星通信分野の開拓に向けて、平面アンテナメーカーの米カイメタ社に出資し、戦略的業務提携を行うと発表しており、これを好感した買いが入った。カイメタ社の平面アンテナを自動車や鉄道などに搭載することで、スカパーJSATの通信衛星を用いた衛星通信が可能となり、走行中の車両間を含めた双方向の通信が行えるようになるという。また、今後の発展が予想されるIoT分野でも衛星通信を利用した「つなげる」開拓が期待できるとしている。さらに、今夏ごろには、カイメタ製アンテナのデモンストレーションを日本国内で共同実施する予定としている。

■テンプホールディングス <2181>  1,929円 (+52円、+2.8%)

 テンプホールディングス <2181> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が7日付で同社の投資判断「オーバーウエイト(強気)」を継続し、目標株価2200円→2600円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、政府の「働き方改革」における長時間労働是正による派遣ニーズ拡大の恩恵を受けると報告。新規の派遣契約増や契約延長による契約終了件数減を踏まえ、派遣売上予想を増額し、18年3月期の派遣・BPO増収率は従来前期比7.5%増→同9.1%増に引き上げた。

■東京個別指導学院 <4745>  1,180円 (+28円、+2.4%)

 東京個別指導学院 <4745> が9連騰し、昨年来高値を更新。8日午前10時ごろ、経済産業省が創設した「おもてなし規格認証2017」で「★★(紺認証)」パイロット認証を取得したと発表しており、これを好感した買いが株価を押し上げたようだ。「おもてなし規格認証2017」は、経産省が創設し、サービスデザイン推進協議会が運営する制度で、サービス産業の生産性の向上と経営品質の向上を目的として、サービス品質を「見える化」することによって、サービス事業全体の成長、発展を促す仕組み。同社は今回認証された11社のうちの1社としてパイロット認証されており、教育業界では初の認定になるとしている。

■東芝 <6502>  220.7円 (+4.7円、+2.2%)

 東芝 <6502> が3日続伸。米国の大手運用会社、ブラックロックが提出した大量保有報告の変更報告書では、同社が保有する大量の東芝株が外国証券などに貸し出されていることが判明。グループ全体で約4600万株が貸株となっており、その多くは空売りに利用されているとみられている。3月の年度末を控え、貸株はいったん買い戻される可能性があり、8日は東芝株に思惑買いが流入した。

■オービック <4684>  5,400円 (+90円、+1.7%)

 オービック <4684> が3連騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が7日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価5550円から5700円へ引き上げたことが好材料視された。17年3月期の営業利益予想を279億円から278億円へ微調整した一方、18年3月期を同297億円から298億円へ上方修正したことが要因。また、今後はSI(システムインテグレーション)売上高(ハードウエアを除く)の底打ちの有無、クラウドサービスを含めたSS(システムサポート)売上高(同)成長加速の有無などが注目点になるとしている。

■UTグループ <2146>  1,178円 (+18円、+1.6%)

 UTグループ <2146> が反発。同社は7日、製造派遣を手掛けるタイト・ワークの全株式を取得し子会社化することを発表、取得価額は18億1800万円。これによる業容拡大に期待した買いが優勢となった。

■LIXILグループ <5938>  2,881円 (+35円、+1.2%)

 LIXILグループ <5938> が反発。東京証券取引所が7日の取引終了後、100%子会社LIXビバ <3564> [東証]の4月12日付での新規上場を承認したことで、1490万3800株の売り出しに伴う売却益計上などへの期待感が高まったようだ。LIXILビバは、ホームセンターの「ビバホーム」を展開しており、前身は2001年に上場廃止となったトステムビバで、約16年ぶりの再上場となる。なお、上場市場は東証1部または2部となっており、4月3日の公開価格決定後に決定する予定だ。

■セガサミー <6460>  1,633円 (+19円、+1.2%)

 セガサミーホールディングス <6460> が4日ぶり反発。8日午後1時ごろ、韓国パラダイスグループと共同で建設を進めてきた韓国初の統合型リゾート(IR)「パラダイスシティ」を4月20日に開業すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。パラダイスシティは、仁川国際空港隣接エリアの約33万平方メートルの敷地にラグジュアリーホテルやデザイナーズホテル、カジノ、商業施設、コンベンションホール、プレミアムスパなど、大人から子どもまですべての人が楽しめる施設づくりを目指して、12年から進めてきた開発プロジェクト。今回の開業時には、711室のラグジュアリーホテルと、韓国最大規模の外国人専用カジノ、コンベンションホールをオープン。さらに18年には第1期事業開発の全ての施設を完成させるとしている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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