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【注目】前週末3日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

Jエスコム <日足> 「株探」多機能チャートより

■Jエスコム <3779>  120円 (+30円、+33.3%) ストップ高

 2日、ジェイ・エスコムホールディングス <3779> [JQ]が東京テレビランドの通信販売事業の一部を取得すると発表したことが買い材料視された。東京テレビランドが展開する「ショップ島」を含む商標などを譲り受け、通信販売事業を開始する。今回の事業買収により、今夏に延期していたライセンス商品の企画販売とオンラインショップの展開を早期に進めるのが狙い。取得価額は2.5億円。なお、譲受する事業の16年3月期の売上高は14.9億円、営業利益は6000万円だった。発表を受けて、通信販売事業の展開による業績改善に期待する買いが向かった。

■ビリングシステム <3623>  4,270円 (+700円、+19.6%) ストップ高

 ビリングシステム <3623> [東証M]がストップ高。同社は2日、イオンディライト <9787> と開発協力し、シンクライアント型決済リーダーソリューションを、電子マネー「WAON」に対応した飲料自動販売機に導入することを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。シンクライアント型決済は決済処理やセキュリティー主要機能をクラウドセンターに集約することで、高いセキュリティーと優れた拡張性を実現する決済方式であり、今回の協業により今後の同社の業容拡大に向けた期待が膨らんだ。

■ACCESS <4813>  796円 (+100円、+14.4%) ストップ高

 ACCESS <4813> が突如急騰し、ストップ高まで買われた。同社は3日、ブラウザコンポーネント「NetFront Browser NX」が任天堂 <7974> の家庭用新型ビデオゲーム機「Nintendo Switch」に採用されたことを明らかにした。「NetFront Browser NX」が任天堂のゲーム機に採用されるのは7機種目。このほかでは、国内外で出荷されているテレビ、車載インフォテインメントシステムなどにも採用されている。

■保土谷化学工業 <4112>  3,875円 (+245円、+6.8%)

 東証1部の上昇率4位。保土谷化学工業 <4112> が続急騰。同社は有機EL材料の正孔輸送材を生産するほか、韓国子会社SFCで発光材料を手掛けているが、米アップルが今秋にも発売予定とされる「iPhone8」では有機ELパネル搭載が有力視されており、同社の収益機会拡大への期待につながったもよう。業績も好調で17年3月期営業利益は従来予想の10億円から14億円(前期比69%増)に大幅増額されている。

■東芝機械 <6104>  529円 (+23円、+4.6%)

 東芝機械 <6104> が4日続伸。2日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の22.37%にあたる3400万株(金額で172億0400万円)を上限に、3日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は2日終値の506円)を実施すると発表したことが買い材料。筆頭株主の東芝 <6502> が保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■UT <2146>  1,190円 (+51円、+4.5%)

 UTグループ <2146> [JQ]、夢テクノロジー <2458> [JQ]が値を飛ばしたほか、ディップ <2379> 、エン・ジャパン <4849> [JQ]、フルキャストホールディングス <4848> など人材サービス関連株が買われた。企業の求人需要は高原状態にあり、厚生労働省から、3日発表された1月の有効求人倍率は1.43倍と、昨年12月と横並びだったものの、1991年7月以来26年ぶりの高水準となった。これを受けて業務委託や派遣、求人情報提供などを手掛ける企業のビジネスチャンスにつながるとの思惑が広がった。安倍政権が提唱する「働き方改革」のテーマにも乗り追い風が強い。

■任天堂 <7974>  23,710円 (+835円、+3.7%)

 任天堂 <7974> が反発。3日、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が発売となったことから、滑り出し好調を期待した買いが入った。「スイッチ」はテレビに接続して遊ぶことができるのはもちろん、本体のスタンドを立てて楽しむことや、本体を持ち出して携帯ゲーム機のように楽しむことができるのが特徴。価格は2万9980円で、1月21日に予約が開始されると、人気殺到ですぐに予約が終了したことから、売れ行きに対する期待が高まったようだ。

■コーセー <4922>  10,170円 (+340円、+3.5%)

 コーセー <4922> が反発。同社は2日、群馬工場の敷地内に建設した新生産棟の一部稼働を開始したと発表。全面稼働すると、同社が国内外に持つ工場をあわせた総生産量が従来比約1.3倍に拡大するとしており、業績への寄与などが期待されたようだ。今回稼働した新工場棟の特徴は、製品タイプごとに生産ゾーンを分け、それぞれを管理することにより、化粧品GMP(医薬品などの製造管理および品質管理に関する基準)に準拠した生産環境を構築し、万全な品質保証体制に結び付けているという。

■森永乳業 <2264>  917円 (+28円、+3.2%)

 森永乳業 <2264> が3日続伸し、約4ヵ月ぶりに昨年来高値を更新した。2日、同社が米国のヨーグルト事業に参入すると発表したことが買い材料視された。米国のヨーグルト消費量は日本や欧州と比べて少なく、同国のヨーグルト市場は今後拡大が期待される。同社は米国で販売されていない「アロエ葉肉入りヨーグルト」を中心に拡販し同国でのシェア獲得を狙う。なお、同社グループが国外でヨーグルトを販売するのは初めてとなる。発表を受けて、米国を皮切りにヨーグルトの海外事業展開による今後の業績への寄与に期待する買いが向かった。

■富士ソフト <9749>  2,935円 (+77円、+2.7%)

 富士ソフト <9749> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を2900円から2950円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。FA関連を主力とする機械制御系や自動車関連の組み込み系が持続的に売上高を牽引し安定増益を続けると予想。また、17年12月期の営業利益予想を93億円から95億円へ、18年12月期を同98億円から102億円へ上方修正している。

■エボラブルA <6191>  3,140円 (+75円、+2.5%)

 エボラブルアジア <6191> [東証M]が反発。前引け後に、弁護士ドットコム <6027> [東証M]へ国内・海外航空券等の旅行コンテンツのOEM提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回提供するコンテンツ「弁護士ドットコムTRAVEL」は、日本最大級の法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」の登録弁護士向けに提供するサービス。専用のシステムを活用することで弁護士ドットコム利用者に対して、ユーザーインターフェースなどの利便性を維持したまま簡単にオリジナル旅行コンテンツとして利用することができるほか、国内航空キャリア14社の航空チケットを路線ごとに一括横断検索でき、最適な航空券を購入することが可能、さらに当日まで予約・変更が可能などの特徴がある。

■ファーストリテイリング <9983>  37,270円 (+770円、+2.1%)

 ファーストリテイリング <9983> が5日続伸。2日の取引終了後に発表した2月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.2%増と3ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。春物商品の立ち上がりが好調だったことに加えて、初めてキャンペーンを実施したワイヤレスブラや、ユニクロUの販売が好調だったことなどが寄与した。なお、客数は同3.9%増と3ヵ月ぶりに増加に転じ、客単価は同1.2%上昇した。

■商船三井 <9104>  381円 (+7円、+1.9%)

 商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> がいずれも4日続伸と新値圏で強調展開を続けたほか、海運株が総じて高く、業種別騰落率でも上位に食い込んだ。好調な米経済を中心に世界的な景況感の回復感が高まりつつあるなか、海運市況の上昇期待が見直し買いにつながった。そのなか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、前日2日時点で33ポイント高と続伸し、1月23日以来の900台を回復、同指数と連動性の高い海運株を刺激している形だ。

■ハピネット <7552>  1,641円 (+27円、+1.7%)

 ハピネット <7552> 、ホシデン <6804> 、Hamee <3134> など任天堂 <7974> と業務面で連携する銘柄群に買いが向かった。任天堂は3日、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」を発売、据え置き型ゲーム機としては「Wii U」以来、約4年ぶりの発売となることでマーケットの期待も大きい。同社株は2日まで4日続落と調整を入れていたことで3日は押し目買いが優勢、これにツレ高する形で関連銘柄に物色の矛先が向いた。

■三井金属 <5706>  409円 (+5円、+1.2%)

 三井金属 <5706> が4日続伸と上値追い基調を強め、連日の新高値に買われた。同社は電子材料部門が利益を牽引しており、モバイル端末向け極薄銅箔などが業績に貢献。また亜鉛精錬も手掛けており、ここ亜鉛市況の上昇が収益に追い風となっている。17年3月期営業利益は前期比2.9倍の320億円を見込み、最終利益は前期の赤字から130億円の黒字に浮上する見通し。SMBC日興証券など大手証券が相次いで強気の投資評価を出していることも株高を後押しした。

■ロック・フィールド <2910>  1,789円 (+21円、+1.2%)

 ロック・フィールド <2910> が3日続伸。2日取引終了後に発表した第3四半期累計(16年5月-17年1月)連結決算が、売上高385億1400万円(前年同期比1.9%増)、営業利益24億2500万円(同25.6%増)、純利益16億7600万円(同35.7%増)と大幅増益となったことが好感された。野菜価格高騰でサラダが多くの顧客に支持され既存店売上高が堅調に推移したことに加えて、繁忙期であるクリスマスや年末年始に付加価値の高い商品を品揃えしたことなども奏功した。なお、17年4月期通期業績予想は、売上高517億7700万円(前期比3.7%増)、営業利益28億2200万円(同10.8%増)、純利益17億2100万円(同6.2%増)の従来予想を据え置いている。

■SMC <6273>  32,820円 (+350円、+1.1%)

 SMC <6273> が上伸。空気圧機器で国内過半のシェアを有するトップメーカーで企業の自動化投資需要の高まりを背景に業績成長期待が高まっている。同社株は昨年12月に空売りファンドの標的になった経緯があるが、既にその時の下げは帳消しとなっている。国内外の証券会社からも同社株の目標株価を引き上げる動きが相次いでいる。直近ではSMBC日興証券が同社の投資評価を「2」から「1」に引き上げ、目標株価も3万3000円から3万6000円に変更している。半導体製造装置や携帯端末需要が堅調に推移しており、中国の自動化投資の波も追い風になるとみている。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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