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【市況】<週末コメント> ─ 来週の相場展望 ─ 2017年3月3日

 今週の日経平均終値は19469円17銭、前週末比185円63銭高でした。

 日経平均は2週連続の上昇となって、取引時間中(ザラバ)の昨年来高値を2カ月ぶりに更新するなど、ようやく上方への動きを見せてまいりました。きっかけは米株高と円安でしたが、NYダウの上げっぷりに比べると日経平均はやや大人しく、かえって物足りなさを感じてしまった面もあります。このすっきりしない上げ方はやはり本格的な外国人買いが入っていないためで、それは日々の出来高の少なさにも表われています。彼らが買ったとしても売り玉の買い戻し程度で継続性はなく、昨年11月、12月のようなテンポの良い連騰局面とは異なります。今週の日経平均は週間では上げましたが、日足ベースで見るとローソク足が陽線となった日は1日しかなく、取引時間中に買いが続かない状態がはっきりと表われています。1万9500円のカベを超えても陰線続きなのですから、もち合いの上放れと観るにはあまりに初速不足といえるでしょう。出来高を伴った大きい陽線の上放れなら2~3日で2万円に達していたでしょうが、現状は同じ上昇基調ながら二進一退程度の地味な上げ相場で、放れとは違うパターンと考えます。今後の相場はやはりあくまでも円安が一番のポイントとなってくるでしょう。アベノミクス下の日経平均の上昇局面はいずれも明確な円安トレンドが伴っていました。これはアベノミクス第3の矢が放たれるまで変わることはありません。3月15日の米FOMCで利上げが期待されていますが、ここを生かさないと円安加速のチャンスはしばらく遠のくことになるでしょう。(ストック・データバンク 編集部)

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