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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~メジャーSQ前でのレンジ突破でセンチメント明るくさせる

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・メジャーSQ前でのレンジ突破でセンチメント明るくさせる
・ドル円は113円95銭付近、伸び悩み、114円台は利益確定売り
・オウチーノ、森尾電機、ベクターなど6社がストップ高


■メジャーSQ前でのレンジ突破でセンチメント明るくさせる

日経平均は大幅に続伸。250.08円高の19643.62円(出来高概算12億2000万株)で前場の取引を終えた。1日の米国市場はトランプ大統領の議会演説が好感されたほか、利上げ観測の拡大を受けて金融セクターを中心に上昇し、NYダウは300ドルを超す上昇となった。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比175円高の19565円、円相場は1ドル113円90銭辺りでの推移となり、これを引き継ぐ格好から幅広い銘柄に買いが先行する展開となった。

買い一巡後は狭いレンジ内での推移が続いているが、1月5日につけた昨年来高値(19615.40円)を上回っての高値圏での推移をみせている。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは33業種すべてが上昇しており、非鉄金属、保険、証券、鉄鋼、その他金融、ガラス土石、銀行が2%を超える上昇となっている。

日経平均は一気にもち合いレンジを突破してきており、需給状況は改善している。これまでのレンジ(19000-19500円)を上回っての推移が続くようだと、ショートカバーを誘い込む可能性がある。来週のメジャーSQを前に抵抗帯を超えたため、センチメントを明るくさせよう。3月の米利上げの確率が上昇するなか、3日に予定されているイエレンFRB議長講演のほか、コアPCE価格指数、米ISM景況指数などの多くの経済指標の発表への関心が高まりやすく、引き続き金融セクターの動向に注目。

また、トランプ新政権によるインフラ政策のほか、中国の全人代も控えており、市況関連への関心も高まりそうだ。さらに、自民党は、2017年の定期党大会を3月5日に開く。9月に自民党総裁2期目の任期満了を迎える安倍首相について、5日の党大会で連続3期9年に正式に延長される見通しである。改めてアベノミクスへの期待から、外国人投資家をひきつける動きが意識されそうだ。第4次産業革命と呼ぶべきIoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能(AI)等による技術革新は、新たな成長フェーズに移行するための鍵となると期待されている。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は113円95銭付近、伸び悩み、114円台は利益確定売り

2日午前の東京外為市場では、ドル・円は伸び悩み。114円台は利益確定売りが強まり、上値の重い展開となった。ドル・円は、トランプ米大統領の議会演説以降、米利上げに前向きな当局者発言などを手がかりに上昇基調となっており、きょうのアジア市場では一時114円16銭まで値を切り上げた。

ただ、日経平均株価の堅調地合いを背景にリスク選好的なドル買い・円売りに振れやすい反面、114円台ではドルの利益確定売りが強まっているようだ。

ランチタイムの日経平均先物は上昇基調を維持しており、目先の株高継続をにらんだドル買いは続くものの、上値の重い展開となりそうだ。

ここまでのドル・円の取引レンジは113円69銭から114円16銭、ユーロ・円は119円94銭から120円28銭、ユーロ・ドルは1.0529ドルから1.0552ドルで推移した。

12時20分時点のドル・円は113円95銭、ユーロ・円は120円00銭、ポンド・円は139円94銭、豪ドル・円は87円25銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・オウチーノ<6084>、森尾電機<6647>、ベクター<2656>など6社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・2月マネタリーベース:+21.4%(1月:前年比+22.6%)

・豪1月貿易収支:+13.02億豪ドル(予想:+38.00億豪ドル、12月:+35.11億豪ドル)

・豪1月住宅建設許可件数:前月比+1.8%(予想:-0.5%、12月:-1.2%)

・ブレイナード米FRB理事
「財政拡張、需要を高めるだけならインフレ加速と金利上昇という影響が表れる可能性」「信用の状況、資本規制などによりリスクは低下し、危機前と同じぐらい良好」

・安倍首相
「自民党議員の関与が明らかになれば説明責任を果たしてもらう」

・麻生財務相
「日米経済対話は4月から交渉を開始する」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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