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【特集】【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家「兜町放浪記」氏:もはや異次元緩和にサプライズなし

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家兜町放浪記氏(ブログ「兜町放浪記」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年2月28日9時に執筆

日本時間今朝に取引を終えたNYダウは15.68ドル高となり、なんと今月2月10日から負けなしの12連騰を記録している。先日イエレンFRB議長が議会証言で再利上げを排除しない姿勢を鮮明にしたことで相場の定石なら「利上げ=株安」なのだが「利上げが必要なほど足元の景気が強い」と株高に都合よく解釈できるのが米国の強さだと思う。

米国は緊急時の処方箋であった「量的緩和」の出口戦略を着々と実行している。マ?ケット(特に株式市場)に配慮しながら、市場参加者に無用な恐怖感を与えないように金利引き上げを完璧にこなしている。

ここ数年、日米金利差は拡大するいっぽうだ。にもかかわらず、円相場が2015年6月を境に反転し、以後1年半以上じりじりと円高トレンドを刻んでいる。

日米両国の次の金融政策の転換点は誰が見ても、「米国の金利低下・日本の金利上昇」を想定するのに無理は無いだろう。その時は現在の水準(1ドル/110円前後)からみた±20円の幅で考えると、もう一度90円に向かうのではないかと心配になる。

そう遠くない数年後には、確実に米国金利は天井を打ち、景気後退期の正攻法となる金利低下局面が来る。そのときに連動しての金利引き下げ余地のない日本が円高に追い込まれるのは誰の目に見ても明らかだ。

私は米国が引き締めから緩和に転換するであろう数年後、(2020年より前に)、オリンピックによる国内の高揚感に水を差すような経済的混乱(円高)が控えていると予想している。

利上げ観測が立ちのぼっても買われるNY株が目前にあるいまこそ、協調利上げをして日本株が沈むようなことがあればマ?ケットの判断ミスだろう。日銀の金融政策がそろそろ異次元から「バカのひとつ覚え」に転化しつつあることに気づいてよいときだ。

個別株では、期末を控え、商いが細まる傾向の中にあっても少ないエネルギ?で相場が活気づく直近IPO銘柄に活躍余地がありそうだ。シャノン<3976>、レノバ<9519>などの上場して1ヶ月以内のシコリ感のないものを狙って見たい場面だ。

執筆者名:兜町放浪記
ブログ名:兜町放浪記

《MT》

 提供:フィスコ

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