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【通貨】今日の為替市場ポイント:リスク回避的な円買い拡大の可能性低い

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

24日のドル・円相場は、東京市場では112円65銭から112円96銭で推移。欧米市場でドルは一時111円94銭まで下落し、112円15銭で取引を終えた。

本日27日のドル・円は、主に112円台前半で推移か。トランプ政権の税制改革への期待は後退したが、日米長期金利差が一段と縮小する可能性は低いとみられており、リスク回避的な円買いがさらに拡大する可能性は低いとみられる。

トランプ米大統領は28日21時(日本時間3月1日午前11時)に米議会上下両院合同本会議で演説を行う。税制や外交などの分野について、新政権の基本方針を提示するとみられている。トランプ大統領の議会演説に対する関心は高いものの、一時期のような過大な期待は後退した。

トランプ政権による税制改革に含まれるとみられる「国境調整税」について、多方面でさまざまな調整が必要となることから、識者の間では法案が現状案のままで議会を通過することは難しいとみられている。また、ニューヨーク地区連銀は24日に公表した報告書で、「国境調整税が導入された場合、米国の輸出入が阻害される可能性がある」との問題点を指摘している。一部では貿易赤字の大幅な縮小は期待できないとの見方も出ている。

トランプ大統領は米貿易赤字の大幅な縮小が必要との立場を変えていないが、「国境調整税」を通じて貿易赤字を縮小させることが難しいと判断した場合、貿易相手国の金融・為替政策に対する批判を強めるのではないか?との思惑が浮上しており、ドル相場や米金利見通しの不確実性は再び高まる可能性がある。

《SK》

 提供:フィスコ

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