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【材料】児玉化学工業---アセアン自動車部門不振で通期予想下方修正、最終利益は子会社株式の譲渡効果もありトントン

児玉化 <日足> 「株探」多機能チャートより

児玉化学工業<4222>は14日に2017年3月期第3四半期(16年4-12月)連結決算を発表。売上高が前年同期比9.6%減の151.16億円、営業損失が0.43億円(前年同期は0.64億円の損失)、経常損失が2.39億円(同5.82億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が2.46億円(同6.47億円の損失)で着地した。

自動車部品事業では、国内においては熊本地震による大手自動車メーカーの操業停止等の影響により売上高が減少。海外においてはタイ経済の低迷が長引いており、インドネシアの増産等はあったものの減収となった。住宅設備・冷機部品事業の国内住宅設備部門では、政府による各種住宅取得支援策により市場環境は改善しつつあり、新製品等の受注に努めたが減収に。海外においてはタイ及びベトナムでは概ね順調に推移したが、円高による為替の影響もあり減収となった。エンターテイメント事業では、ゲームソフトパッケージの需要は減少したが、映像用ソフトパッケージの需要増で、増収で着地した。

尚、同社は同日、2017年3月期通期の業績予想を下方修正した。売上高を従来の250.00億円→215.00億円(前期比3.9%減)、営業利益を4.00億円の黒字→0.50億円の赤字(前期は0.12億円の赤字)、経常利益を2.00億円の黒字→2.50億円の赤字(同5.11億円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益を1.00億円の黒字→0億円(同7.10億円の赤字)にそれぞれ引き下げた。

国内は概ね順調に推移していたものの、海外の主にアセアン自動車部品分野において、予想以上に需要の低迷が長引き、タイ国王の逝去(16年10月)に伴う経済の停滞、為替の円高影響が加わり、売上高が減少した。またインドネシアの子会社は、売上高は急増も、立上げの混乱に伴う費用増加、人員の急増や人件費の高騰により利益が低迷した。尚、インドネシア子会社を、2016年12月に一部株式を譲渡し連結子会社から持分法適用会社に変更したことにより持分変動利益として特別利益に3.1億円計上見込みのため、経常利益段階までの赤字を一掃して最終当期利益は0億円の見通し。

《HK》

 提供:フィスコ

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