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【市況】引き続き東芝の需給影響を見極め【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

16日の日経平均は反落。90.45円安の19347.53円(出来高概算20億2000万株)で取引を終えた。15日の米国市場では予想を上回る経済指標のほか、トランプ政権による大規模減税策への期待から、NYダウなど主要な株価指数は連日で最高値を更新。しかし、シカゴ日経225先物清算値は19415円と節目の19500円を前に足踏みが続いている。円相場は1ドル114円台前半での推移となるなか、利益確定の流れが先行した。

その後もこう着が続くなか、東芝問題への影響や円相場が113円台と円高に振れるなか、じりじりと下げ幅を広げる展開となった。先物主導によるインデックス売買から値がさ株の一角が軟調。大引けにかけてやや下げ幅を縮めているが、東証1部の値下がり数は過半数を占めている。

日経平均は引き続きこう着感の強い相場展開が継続している。東芝<6502>は今年度内に予定していたメモリー事業の株式売却手続きを来年度以降に先送りする見通しと報じられるなか、東証2部降格の可能性が高まり、インデックスに絡んだヘッジ売り等が警戒されている。

また、円相場が1ドル113円台とやや円高に振れて推移しているほか、キム・ジョンイル(金正日)総書記の生誕75年を迎えるなかでの地政学リスクへの警戒なども手掛けづらくさせているようだ。とりわけ東芝問題は需給面に大きく影響するため、指数インパクトの大きい値がさ株などへの売りが警戒されやすいだろう。

《AK》

 提供:フィスコ

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