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【経済】【中国】エコカー値上がり、購入補助減額分を価格転嫁


中国の新車販売市場でこのところ、電気自動車(EV)などのエコカーの一部車種が実質値上げされている。補制度見直しの一環として、中国政府が2017年1月1日から交付額を引き下げたため。この減額分を消費者に転嫁するメーカーが早速見られ始めた。業界関係者の間では、「エコカー値上げは必然的な流れ」との見方が大勢を占めるという。中国経済週刊が7日付で伝えた。

他社に先駆けて、比亜迪(BYD:1211/HK)は実質値上げに踏み切っている。すでに補助減額分をそのまま消費者への実勢販売価格に反映。春節前に購入契約を結んだ消費者に対しては、特別キャンペーンとして5000~8000人民元(約8万~13万円)のキャッシュバックを自腹で用意した。しかしそれでも、昨年に比べて消費者負担は増えている。BYDのEV「e5」を例にとると、国からの補助金は1台当たり4万4000人民元減額された。メーカーからキャッシュバックを受けたとしても、3万人民元を超える負担増となる。消費者からは、「価格面の魅力がなくなれば、ガソリン車を買ったほうが良い」との声も聞かれるという。

半面、当面の対策として、補助減額分のすべてを自社負担するメーカーも散見される。補助減額の当局発表があった直後に、北京汽車傘下の北汽新能源汽車は「全車種を春節中は値上げしない」と宣言。補助減額分を自社で全額補う方針を打ち出した。ただ、これは春節セール期間中の限定措置。同社契約ディーラーの担当者は、「春節連休が終わったいま、必然的に値上げされるだろう」と話した。

中国政府は昨年末、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの新エネルギー車向けの購入補助制度を17年から見直すと発表した。補助金交付基準を引き上げると同時に、交付額を引き下げることを明らかにしている。これによって1台当たりの交付額は20%圧縮された。さらに地方政府から給付されるエコカー補助についても、中央から給付される補助金額の50%以下に抑えるよう通達されている。昨年までは「最大1:1」の比率が認められていた。

工業和信息化部(工業情報化部)の報告によれば、中国の新エネルギー車販売は、2年連続で世界最多を記録した。16年の通年では、生産が51万7000台、販売が50万7000台に伸びている。保有台数は100万台の大台を突破。世界全体の5割を超えた。

【亜州IR】

《SK》

 提供:フィスコ

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