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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

合同鉄 <日足> 「株探」多機能チャートより

■合同製鐵 <5410>  1,949円 (-174円、-8.2%)

 東証1部の下落率2位。27日、合同製鐵 <5410> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の32億円→25億円に21.9%下方修正。減益率が40.1%減→53.2%減に拡大する見通しとなったことが売り材料視された。主な原材料である鉄スクラップの価格の高騰を受け、コスト削減や販売価格の是正に取り組んだものの、販売価格値上げの遅れが影響する。

■東芝 <6502>  250.3円 (-9.6円、-3.7%)

 東芝 <6502> が急反落。米原発事業に絡む巨額損失計上に伴い、財務毀損への懸念が取り沙汰されているが、稼ぎ頭の半導体事業の分社化でこの難局を乗り切れるか否かに市場の注目が集まっている。半導体事業分社化で新会社株式を一部売却することによる債務超過解消の方針が伝わっているが、市場の一部にはこれに対しやや懐疑的な見方も出ており、目先は売りが優勢となった。SMBC日興証券では27日付のリポートで同社株に対する投資評価を「2」継続(目標株価は310円継続)でフォローしている。半導体事業分社化については、外部からの出資比率20%未満とする方針では、原発事業の減損が7000億円前後に達する場合は債務超過回避に不十分であり、取引銀行や政府金融機関などによるさらなる資本増強が必須と推測される、と指摘している。

■クックパッド <2193>  1,005円 (-15円、-1.5%)

 クックパッド <2193> が4日ぶり反落。同社は27日、16年12月期の連結決算で、のれんの減損損失として約35億円を計上すると発表。主に、米国、スペイン、中東、インドネシアの海外レシピサービスでのれん代を計上する。経営体制の変更を受け、事業計画を見直すなか、収益計画に変更が生じた。ドイツ証券では28日、同社株の格付けの「ホールド」と目標株価940円を継続したが、「経営方針で業績が変動する可能性には注視したい」と指摘している。

■信越化学工業 <4063>  9,791円 (-99円、-1.0%)

 信越化学工業 <4063> が続落。前週末27日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年4-12月)連結決算は、売上高9222億2800万円(前年同期比5.5%減)、営業利益1811億100万円(同11.5%増)と2ケタ営業増益となったものの、決算期待から26日には上場来高値1万120円をつけるなど直近で上昇局面にあっただけに、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。円高の影響で売上高は減少したものの、塩化ビニルが米シンテック社の増産効果などで2ケタ増益となったほか、メモリデバイス向けやロジックデバイス向けに半導体シリコンも堅調に推移した。また、マスクブランクスなどが好調だった電子・機能材料も増益に貢献した。なお、17年3月期通期業績予想は、売上高1兆1800億円(前期比7.8%減)、営業利益2250億円(同7.9%増)の従来予想を据え置いている。

※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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