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【特集】泉州電業 Research Memo(5):銅価格の上昇もあり、増収増益予想

泉州電 <日足> 「株探」多機能チャートより

 

■決算動向

(2) 2017年10月期通期の連結業績見通し

泉州電業<9824>の2017年10月期の通期の連結業績は、売上高で前期比10.5%増の74,750百万円、営業利益で同5.6%増の2,960百万円、経常利益で同6.8%増の3,180百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同32.5%増の2,100百万円が見込まれている。期中の平均銅価格は650千円/トン(前期比14.6%増)と予想している。

商品別の売上高(単体ベース)は以下のように予想されている。機器用・通信用電線は設備投資関連の需要が引き続き好調に推移すると見ており、銅価格の上昇もあり、前期比6.8%増の26,070百万円と予想している。電力用ケーブルはソーラー関連の需要は引き続き低迷すると見られるが、後ずれしていた建設関連の需要が立ち上がると期待されることや売上高よりも利益優先の営業を展開する計画であることから同14.8%増の22,390百万円を予想している。汎用被覆線は住宅向けや中小ビル向けが比較的好調に推移するとの見方から同16.1%増の7,980百万円が見込まれる。その他電線は特に積極的な販売を行わない計画であることから、銅価格の上昇を含めても同10.7%増の3,580百万円と予想している。非電線は銅価格の影響が少ないセグメントだが、ソーラー関連がさらに失速する可能性があるものの、その他製品が引き続きある程度の伸びが期待できることから同5.2%増の9,860百万円と予想している。

設備投資額は3,646百万円(前期380百万円)、減価償却費は451百万円(同413百万円)が計画されている。主な内容は、大阪本店の倉庫新設、東京西八王子の営業所(自社所有化)、埼玉と高松の倉庫建設、川崎の社宅建設などだが、物件(土地や建物)の手当て状況次第では先延びになる可能性もある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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