【通貨】今日の為替市場ポイント:トランプ政権への警戒感でリスク選好のドル買い抑制へ
ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより
23日のドル・円相場は、東京市場では114円43銭から113円17銭まで下落。欧米市場でドルは112円65銭まで続落し、112円67銭で取引を終えた。
本日24日のドル・円は、112円台で推移か。トランプ政権はドル高進行を放置しないとの思惑が広がっており、リスク選好的なドル買いは引き続き抑制される可能性がある。
ムニューチン次期米財務長官は「過度に強いドル」が米経済に短期的にマイナスの影響を与える可能性があるとの見方を示した。米上院議員からの質問に対する回答について一部メディアが報じた。トランプ新政権の通商政策に対する市場の警戒感は払拭されていないが、ムニューチン次期財務長官の発言はドル高進行をけん制する意図があるとみられており、ドルの上値は重くなっている。
トランプ大統領は財界首脳と四半期ごとに会談することを計画していることから、市場関係者の間からは「トランプ政権の通商政策や経済政策に対する企業経営者や市場の警戒感は大幅に低下する」との声が聞かれている。しかしながら、大幅な対米貿易黒字を計上している中国に対してトランプ政権は人民元安の是正を要求するとの見方は多い。市場関係者の間では、人民元安が是正される過程でリスク回避的なドル売り・円買いが広がる可能性があるとの思惑が浮上しており、円高進行への警戒感は当面高まることが予想される。
《SK》
提供:フィスコ