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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

フィールズ <日足> 「株探」多機能チャートより

■フィールズ <2767>  1,238円 (-107円、-8.0%)

 東証1部の下落率2位。フィールズ <2767> が大幅続落。前週末20日取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表し、売上高を1150億円から730億円(前期比22.7%減)へ、営業損益を20億円の黒字から65億円の赤字(前期14億1100万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。遊技機販売市場の縮小を受けて、同社のパチンコ・パチスロ機の販売台数も期初計画の35万台を下回る23万台程度と見込んでいるほか、投入予定だった2機種で今期中の販売が困難になったことも下振れの要因。また、一部ゲーム分野で会員数拡大に向けた諸施策が予定通りの成果が得られなかったことも響くとしている。

■大塚ホールディングス <4578>  5,159円 (-236円、-4.4%)

 東証1部の下落率5位。大塚ホールディングス <4578> が5日続落。同社株は24日から日経平均株価に採用されることから、23日の引けにかけリバランスの売買が発生するとの思惑で市場の注目を集めた。ミツミ電機 <6767> がミネベア <6479> との経営統合で上場廃止となるために、大塚HDが新規採用される。同社株は新規組み入れが発表されたことを受け10日に急騰したが、その後は上値の重い展開が続いている。

■竹内製作所 <6432>  2,390円 (-109円、-4.4%)

 東証1部の下落率6位。竹内製作所 <6432> が大幅反落。為替が円高で推移していることに加えて、20日の取引終了後に提出された大量保有報告書(変更報告書)で、米投資ファンドのキャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーの保有割合が5.37%から3.72%に下落したことを受けて、需給思惑が後退したとの見方が強まり、売られたようだ。

■高島屋 <8233>  967円 (-20円、-2.0%)

 高島屋 <8233> やエイチ・ツー・オー リテイリング <8242> 、三越伊勢丹ホールディングス <3099> など百貨店株が軒並み安。日本百貨店協会が20日に発表した12月の全国百貨店売上高概況が前年同月比1.7%減(店舗数調整後)となり、10ヵ月連続でマイナスとなったことが嫌気された。為替の影響もあり、インバウンド(シェア2.8%)が8.3%増(約192億円)で9ヵ月ぶりに前年を上回った一方、国内市場(シェア97.2%)は改善の傾向を見せながらも2.0%減に終わった。

■ホンダ <7267>  3,432円 (-60円、-1.7%)

 JPモルガン証券が19日付で自動車・タイヤセクターに関するリポートを発表。米トランプ大統領が提唱する国境税について、その実現可能性は不明としながらも、実現した場合には完成車セクターへの影響は大きいと指摘している。同リポートによると、米国への輸入車両に対して不利なこの税制であるため、「米国での販売比率が高く」、かつ「米国現地生産比率」が高いメーカーが構造的にメリットを受けるとしており、完成車ではホンダ <7267> が相対的に最も安心感があるとしている。また、タイヤでは、ブリヂストン <5108> が米国販売比率が高く、現地生産比率も高い点で安心感があるとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,690円 (-111円、-1.6%)

 トヨタ自動車 <7203> やホンダ <7267> 、マツダ <7261> など自動車株が安い。23日午前9時過ぎに為替相場は一時、1ドル=113円70銭台と前週末午後5時時点に比べ90銭強の大幅な円高が進行。米国のトランプ新大統領による20日の就任演説では、減税やインフラ投資など経済政策への具体的な言及はなかった。一方、環太平洋経済連携協定(TPP)離脱や北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉が表明されたことを受け、米新政権の保護主義への警戒感が台頭。米国向け売り上げが大きい自動車株には売りが先行した。

■神戸製鋼所 <5406>  1,109円 (-14円、-1.3%)

 神戸製鋼所 <5406> が後場に入り下げ幅を縮めた。23日、米ゼネラル・エレクトリック(GE)社が製造する民間航空機向け大型エンジンに使用されるチタン合金鍛造品のサプライヤーとして、同エンジンの共同開発パートナーであるIHI <7013> から認定を受け、チタン合金鍛造品(シャフト)の供給を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。シャフトやディスクと呼ばれる回転体部品は、航空機用ジェットエンジンに使用されるチタン合金鍛造品の中でも特に高い品質が要求されるほか、航空機用ジェットエンジンに使用されるチタン合金鍛造品としては最大級の大型部品となるという。神戸鋼では3年前から開発に着手していたが、今回、IHIから認定を得て量産供給を開始。日立金属 <5486> との合弁会社日本エアロフォージで鍛造を行うとしている。

■東燃ゼネラル石油 <5012>  1,300円 (-13円、-1.0%)

 東燃ゼネラル石油 <5012> が反落。22日午後3時40分ごろ、同社の和歌山工場(和歌山県有田市)で火災が発生したことから、これを嫌気した売りが出たようだ。同工場の潤滑油製造装置付近で出火したとしているが、同工場では18日にもクリーニング作業中のタンクで火災が発生しており、業績への影響だけでなく、安全管理体制のあり方などに対する懸念も売りにつながったようだ。

※23日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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