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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ロート <日足> 「株探」多機能チャートより

■ロート製薬 <4527>  1,890円 (+55円、+3.0%)

 ロート製薬 <4527> が反発。25日移動平均線とのカイ離解消を待って上値指向に転じてきた。市場では「例年2月になると花粉が飛散する季節となり、同社株はシーズンストックとしてマークされている。また、直近では米投資会社のマサチューセッツ・フィナンシャル・サービスが同社株式を5.49%から6.52%に1%強も買い増したことで株価を刺激しているようだ」(国内ネット証券大手)という。信用取組は売り長で信用倍率0.4倍台、日証金では逆日歩のつく状態にあり、株式需給面でも上値追いを後押ししている。

■コーナン商事 <7516>  2,084円 (+56円、+2.8%)

 コーナン商事 <7516> が4日ぶり反発。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断の「A」と目標株価2400円を継続した。ホームセンター大手でDIY用品や日用品などの販売が好調。17年2月期第3四半期の連結営業利益は14%増の133億円と伸びた。同証券では、17年2月期の連結営業利益は前期比15%増の167億円と2ケタ増益を予想。18年2月期も同178億円への連続増益を予想している。

■フルキャスト <4848>  966円 (+21円、+2.2%)

 フルキャストホールディングス <4848> が反発。高水準の求人需要を背景に飲食業などを中心にアルバイトへのニーズは高い。これを反映してアルバイト時給も上昇一途にある。求人情報大手のリクルートジョブズが19日発表した16年12月の三大都市圏のアルバイト・パート募集時平均時給は1006円と、前月比0.4%上昇(前年同月比2%増)となり4ヵ月連続で過去最高を更新している。そのなか、アルバイト紹介事業を主力に手掛ける同社にとっては追い風環境が続くことで見直し買いを誘った。安倍政権が積極的に取り組んでいる「働き方改革」では女性層や高齢者の活躍に重点を置いており、そのなか同社は同分野で強みを持つ同業他社のノウハウをM&A戦略により取り込んでいく構えをみせ、今後の業容拡大にも期待が高まっている。

■三菱UFJ <8306>  726.3円 (+14.8円、+2.1%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> などメガバンクが底堅く推移。18日のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による利上げに前向きな「タカ派」的発言を受け、急激なドル高・円安が進むとともに、米長期金利が上昇。大手銀行には利ザヤ拡大による収益増への期待が膨らんでいる。JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカといった米大手銀行の昨年10-12月期の業績が好調なことも、大手邦銀の買い要因となった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,855円 (+119円、+1.8%)

 トヨタ自動車 <7203> 、富士重工業 <7270> 、ホンダ <7267> など自動車株が高い。ここ為替市場が乱高下しており、18日はトランプ次期米大統領のドル高牽制発言を受けて1ドル=112円台半ばまで円が買われる場面があったが、19日は前日のイエレンFRB議長の講演で、「2019年末まで利上げは年2、3回ペース」と明言したことが材料視され、日米金利差拡大の思惑から円安トレンドに反転した。1ドル=114円台後半まで円安が進み、為替感応度の高い自動車株はこれを好感するかたちで上値指向となった。

■JCRファーマ <4552>  2,780円 (+47円、+1.7%)

 JCRファーマ <4552> が続伸。株価は1月第2週を境に調整色を強めていたが、目先切り返しが急で、5日・25日移動平均線を一気に上回ってきた。同社は19日午前9時に、かねてから研究を進めてきた血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤の治験計画に関し、当局による調査が終了したことを発表、今年3月に臨床試験(フェーズ1、フェーズ2)を開始する予定であることを明らかにした。これを材料視する買いを呼び込んだ。

■資生堂 <4911>  3,050円 (+51.5円、+1.7%)

 資生堂 <4911> が4日ぶりに反発。同社は19日、アメリカ地域本社を通じて米国のベンチャー企業MATCHCo(マッチコー)を買収したことを明らかにした。マッチコーは革新的なデジタル技術により、新たなビジネスモデルを創出する企業。資生堂はマッチコーの技術やサービスを生かし、メーキャップ商品をはじめとしたグループの商品ポートフォリオを拡大するとしている。

■任天堂 <7974>  23,800円 (+335円、+1.4%)

 任天堂 <7974> が反発。同社は19日、スマートフォン向けゲーム「ファイアーエムブレムヒーローズ」のiOS版とAndroid版の配信を2月2日から開始する予定だと発表。国内をはじめ欧米などでも配信される計画で、期待感が高まるかたちとなったようだ。このゲームは、歴代の英雄とともに世界を救うロールプレイングシミュレーションで、既にGoogle Playで事前登録を受け付け中。なお、一部メディアは、同社のスマホゲーム第3弾で初めてガチャ(有料の電子くじ)型の課金システムが採用されていると報じている。

■横河電機 <6841>  1,745円 (+22円、+1.3%)

 横河電機 <6841> が続伸。18日の取引終了後、英国の石油・ガスパイプライン大手運営会社ブリティッシュ・パイプライン・エージェンシー(BPA)から、同社が所有運営する大規模な石油パイプライン設備向け管理・制御システムの更新プロジェクトを受注したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同プロジェクトは、英国北西部チェシャー州エルズミア港から南東部エセックス州東岸およびロンドンの主要空港へ石油製品を輸送するパイプライン設備の管理システムと制御システムを更新するもので、総敷設距離が約650キロメートルに及ぶ同国の重要なインフラ設備となっている。今回、横河電機が納入するのは、石油製品の配送スケジュール管理やタンク内の在庫管理などを行うパイプライン管理ソリューションパッケージ「エンタープライズ・パイプライン・マネジメント・ソリューション」と、石油パイプラインやポンプなどの装置を監視制御するソフトウエア「ファースト/ツールズ」。なお、18年3月までの納入を予定しているという。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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