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【市況】日経平均は続落、年初の上昇部分帳消しでセンチメント悪化/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は続落。113.67円安の18981.57円(出来高概算8億1000万株)で前場の取引を終えている。売り先行で始まり、その後節目の19000円を割り込んできている。英国のメイ首相の演説を控えていることが手掛けづらくさせている。メイ首相は今後予定されている英国のEU離脱条件に関するEUとの交渉に関する重要な演説を行う。「ハードブレグジット」への懸念から為替相場の変動要因になりやすく、円相場は一時1ドル113円台の円高水準に。

 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは、水産農林、食料品、不動産、銀行、建設、情報通信、証券、その他金融、ガラス土石が弱い。一方で、鉄鋼、海運、非鉄金属がしっかり。

 日経平均の19000円割れはある程度想定されていたが、結局は昨年の大納会水準を下回ってしまったことから、センチメントが悪化しやすい。また、価格帯別出来高の商いが積み上がっている水準を下回っており、自律反発局面において戻り売り圧力が次第に強まりやすい。19000円処で下げ渋りをみせているが、このまま19000円割れの状況が続くと、18500円処までは真空地帯となるため、売り仕掛け的な動き等も警戒されやすいだろう。日銀のETF買い入れへの思惑が高まりやすいが、戻りの鈍さが意識されると警戒である。

 その為リスクを回避する流れから相対的に出遅れているセクターや中小型株での個人主体による値幅取り狙いの売買に向かいやすいと考えられる。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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