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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円弱含みか、ハード・ブレグジット懸念を消化する動きに

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。米国市場が「キング牧師誕生日」の祝日で休場となるが、「ハード・ブレグジット」懸念が強まるなか、欧州市場ではポンド安の進行が見込まれ、リスク回避の円買いに振れやすい見通し。

13日に発表された米国の12月小売売上高は前月比+0.6%とほぼ予想通りの内容となった。また、同生産者物価指数はコア指数が前年比で小幅に上昇したことなどが好感された。その結果を受け、ドル・円はいったん115円半ばまで買われたが、戻り売りで114円台前半まで押し下げられた。市場では、戻りの鈍いドルの値動きから改めて調整入りが確認されたが、13日時点では20日のトランプ政権発足までは積極的なドル売りは手控えられるとの見方が広がっていたようだ。

しかし、15日付の英紙サンデー・タイムズで、「メイ英首相が、移民流入抑制などのために、欧州連合(EU)単一市場から撤退する計画を表明へ」、と伝えられたことから、「ハード・ブレグジット」懸念が再燃。週明けのアジア市場では、ポンド・ドルが昨年10月以来の安値圏に水準を切り下げ、ドル・円は日経平均株価の下落や、ポンド・円の下落を手がかりに114円を割り込んだ。今晩は米国市場の休場で薄商いが予想されているが、欧州勢が「ハード・ブレグジット」懸念を消化する動きが強まろう。

(吉池 威)


【今日の欧米市場の予定】
・19:00 ユーロ圏・11月貿易収支(予想:+243億ユーロ、10月:+201億ユーロ)
・03:30 カーニー英中銀総裁講演(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)
・米国市場は「キング牧師誕生日」祝日で休場

《SK》

 提供:フィスコ

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