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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~メガバンクの動向に注目、こう着ならテーマ株等へ

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:メガバンクの動向に注目、こう着ならテーマ株等へ
■外資系証券の注文動向:差し引き260万株の売り越し
■前場の注目材料:不動産3社の好決算、波及するか


■メガバンクの動向に注目、こう着ならテーマ株等へ

16日の日本株市場は買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。トランプ次期米大統領の就任式を控えていることもあり、もう一波乱を警戒する流れも意識しておく必要がありそうだ。先週のトランプ氏の会見は想定内といったところであったが、円相場が1ドル114円台と円高に振れて推移していることが重しとなった。

日経平均は価格帯別出来高をみると、比較的商いの膨らんでいる水準を下回る半面、現在は商いの薄いところに位置しており、19000円辺りを割り込んでくるようだと、18500円辺りまでは早いと考えられる。そのため、短期筋の売り仕掛け的な商いには注意する必要があるだろう。

また、決算シーズンとなるなか、13日にはJPモルガン・チェースなど米金融株の決算が発表された。JPモルガンの2016年10-12月期の純利益は前年同期比24%増だった。トランプ相場を受けたトレーディング収入の増加が寄与し、市場コンセンサスを上回っている。バンク・オブ・アメリカもコンセンサスを上回っており、この結果を受けた週明けのメガバンクの動向も注目される。

その他、外部環境の不透明感を警戒するなか、リスクを回避する流れから相対的に出遅れているセクターや中小型株での個人主体による値幅取り狙いの売買に向かいやすいと考えられる。先週はフィンテック、ブロックチェーンといった銘柄が賑わう場面がみられていた。全体の方向感が掴みづらい状況のなかでは、より値動きのよい銘柄やテーマ株等に短期資金が集中しやすいだろう。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き260万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り720万株、買い460万株、差し引き260万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


01月06日(金):10万株の売り越し
01月10日(火):200万株の売り越し
01月11日(水):240万株の買い越し
01月12日(木):210万株の買い越し
01月13日(金):10万株の売り越し


■前場の注目材料:メガバンク決算で日本株動くか

・NYダウは下落(19885.73、-5.27)
・NY原油は下落(52.37、-0.64)
・シカゴ日経225先物(19300、+50)
・円相場、1ドル114円65-75銭
・JPモルガン、バンカメなど決算予想上回る


・三井不<8801>、三菱地所<8802>、住友不<8830>、不動産3社最高益



☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 11月機械受注(前月比予想:-1.4%、10月:+4.1%)
・08:50 12月国内企業物価指数(前年比予想:-1.4%、11月:-2.2%)
・09:30  黒田日銀総裁が支店長会議であいさつ予定


<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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