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【経済】中国の新車販売:8年連続世界トップ、トヨタなど日本勢が好調


中国汽車工業協会は12日、2016年の新車販売台数が前年比13.7%増の2802万8000台に達し、過去最高を記録したと発表した。増加率は前年の4.7%から9.0ポイントも加速。8年連続で世界最大の自動車市場となった。うち乗用車は14.9%増の2437万7000台、商用車は5.8%増の365万1000台。生産台数は全体で14.5%増の2811万9000台に伸び、こちらも過去最多記録を更新した。
小型車減税が追い風。乗用車のうち、減税対象となる排気量1600cc以下の小型車は、年間で前年比21.4%増の1760万7000台を売り上げた。乗用車販売の72.2%を占め、伸び率は乗用車全体を3.6ポイント上回っている。
12月単月では、販売・生産ともに300万の大台乗せを達成。販売台数が前年同月比9.5%増の305万7300台に上り、月次ベースの史上最多記録となった。ただ、伸び率は前月の16.6%から7.1ポイント鈍化している。生産台数は15.0%増の306万2800台に拡大し、伸び率は前月の17.8%から2.8ポイント鈍化。前月比ではそれぞれ4.0%、1.7%ずつ増加した。
車種別では、乗用車の12月販売台数が前年同月比9.1%増の267万2300台(前月比3.2%増)、生産台数が13.6%増の264万4000台(同0.2%増)。商用車は販売台数が12.1%増の38万5100台(同10.5%増)、生産台数が25.1%増の41万8700台(同12.4%増)だった。
乗用車の中では、スポーツ多目的車(SUV)が好調を維持した半面、セダン、ミニバン(MPV)、クロスオーバーが苦戦した。販売台数はそれぞれ、SUVが前年同月比35.6%増の108万2100台、セダンが2.3%減の125万4600台、MPVが0.5%減の27万1700台、クロスオーバーが32.6%減の6万3800台。前月比では、セダンを除く3タイプが増加した。
国別では、中国自主ブランド乗用車の12月販売台数が前年同月比20.7%増の125万900台に拡大。乗用車販売全体に占める比率は46.81%と、前月の43.61%を3.20ポイント上回っている。海外ブランド乗用車の販売台数では、ドイツ系が引き続きトップ。ただ、前月の39万100台から42万4500台に縮小し、シェアも17.10→14.60%(↓2.50ポイント)に低下している。2位の日本は、販売台数が前月の41万8000台から37万8600台に減り、シェアも16.14→14.17%(↓1.97ポイント)に下向いた。3位以下は、米系の12.22%(31万4500→32万6600台)、韓国系の8.34%(20万6500→22万2800台)、仏系の3.24%(6万4200→8万6700台)と続いた。
日本メーカーの中国販売は、年間ベースでは堅調。日産が8.4%増の135万4600台に達し、ホンダ、トヨタ、マツダの主要4社で首位の座をキープした。ホンダは24.0%増の124万7713台、トヨタは8.2%増の121万4200台、マツダは21.4%増の28万5653台を売り上げている。4社いずれも年間販売台数の過去最高を記録した。ただ、減税効果が一巡したことから、12月単月ではホンダ、トヨタなど一部メーカーが前年同月比でマイナス成長に転じている。
このほか、完成車の輸出は年間で小幅に減少。16年の海外輸出台数は前年比2.7%減の70万8000台に縮んでいる。車種別では、乗用車が11.5%増の47万7000台、商用車が23.1%減の23万1000台だった。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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