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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

Tホライゾン <日足> 「株探」多機能チャートより

■Tホライゾン <6629>  294円 (+61円、+26.2%) 一時ストップ高

 テクノホライゾン・ホールディングス <6629> [JQ]が一時ストップ高。10日の取引終了後、子会社タイテック グラフインカンパニーが、ADAS(先進運転支援システム)開発の効率化を実現する非圧縮映像記録再生装置「GT4A-1000B」を販売を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「GT4A-1000B」は、車載カメラ映像とGPSなどの車両データを同期して非圧縮で記録することができる装置。試験車両に搭載し、実走行での車載カメラ映像とCANやGPSの車両データを非圧縮で記録することで、研究所や実験室など机上で走行環境が再現できるほか、海外で走行データを記録することにより、世界のあらゆる走行環境が日本にいながらにして再現できるようになり、バリデーション(妥当性の確認)の前倒しなどADAS開発の効率化に貢献するとしている。

■ジュンテンドー <9835>  483円 (+80円、+19.9%) ストップ高

 ジュンテンドー <9835> [東証2]がストップ高。10日、ホームセンター中堅の同社が株主優待制度を新設すると発表したことが買い材料視された。毎年2月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、一律でクオカード1000円分を贈呈する。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。同時に発表した17年2月期第3四半期累計(3-11月)の経常利益(非連結)は前年同期比5.8%減の6億3700万円に減ったが、通期計画の6億円を6.2%上回った。

■エムビーエス <1401>  5,400円 (+700円、+14.9%) ストップ高

 エムビーエス <1401> [東証M]が昨日に続きストップ高まで買われ、株価は前日比700円高の5400円と連日で上場来高値を更新した。6日、同社が17年5月期上期(6-11月)の経常利益(非連結)を従来予想の9900万円→1億6700万円に68.7%上方修正し、2期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが引き続き材料視された。大型施工物件の工事が順調に進み、売上が計画を18.5%も上回ったことが寄与。コスト削減や採算重視の受注なども利益上振れに貢献した。10日には上期決算発表を行い、6日に業績修正した計画通りの着地となった。通期計画の2.7億円に対する進捗率は60.3%に達しており、通期業績の上振れへの期待も膨らんでいる。

■ノダ <7879>  802円 (+83円、+11.5%)

 ノダ <7879> が後場急伸。11日午後2時ごろ、集計中の16年11月期連結業績について、売上高が従来予想の633億円から649億2000万円(前の期比6.9%増)へ、営業利益が30億円から35億7000万円(同3.2倍)へ、純利益が20億4000万円から23億円(同2.2倍)へそれぞれ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。主力の住宅建材事業において、建具やフロア製品の販売数量が予想を上回ったことに加えて、合板事業でも堅調な製品相場と好調な出荷が続いたことが寄与した。

■プロスペクト <3528>  78円 (+8円、+11.4%)

 6日、プロスペクト <3528> [東証2]が、同社による英プロスペクト・ジャパン・ファンド買収が協議されることになったと発表したことが買い材料視された。プロスペクト・ジャパン・ファンドは日本国内株式に対する投資を目的とする会社型ファンド。同社が保有する株式は国内の上場企業かつ、不動産や金融、建設など同社が既に積極的に展開している事業領域のものが多い。このため、買収の相乗効果と経費節減効果は大きく、構造変革が進行中の日本における投資機会をとらえた成長戦略に資するものとしている。発表を受けて、プロスペクト・ジャパン・ファンド買収の進展に期待する買いが殺到した。

■パルHD <2726>  3,055円 (+269円、+9.7%)

 東証1部の上昇率3位。10日、パルグループホールディングス <2726> が決算を発表。17年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結営業利益は前年同期比0.2%増の50.4億円で着地したことが買い材料視された。 雑貨店「3コインズ」の積極出店で雑貨事業が前年同期比14.4%増収だったことが寄与。不採算店舗の閉店や在庫管理の徹底なども増益確保に貢献した。中間期(3-8月)同利益は19.4%の減益だっただけに、増益に転じたことを好感する買いが向かった。

■新日鉄住金 <5401>  2,741.5円 (+119.5円、+4.6%)

 新日鉄住金 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> が急騰。各社生産調整の効果が出始め、2020年の東京五輪開催を背景とした建材特需もあって鋼材の値上げの動きが顕在化した。安倍政権が打ち出す事業規模28兆円の経済対策効果も期待されるところで、鉄鋼株は25日移動平均線を下回った場面では大口の買いが入ってくるケースが多い。

■三協立山 <5932>  1,725円 (+60円、+3.6%)

 三協立山 <5932> が昨年来高値を更新。11日午後1時ごろに発表した第2四半期累計(16年6-11月)の連結決算で、売上高は1583億6700万円(前年同期比5.7%減)、営業利益は40億3900万円(同78.5%増)、純利益は20億3100万円(前年同期9600万円)だった。アルミ地金市況の軟化や為替影響でマテリアル事業や国際事業の売上高が減少し全体でも減収となったが、アルミ地金価格の低下で建材事業の利益が押し上げられたことや、ヒートシンク事業の収益改善、さらに商業施設事業の好調などが奏功し、大幅営業増益で着地した。なお、17年5月期通期業績予想は、売上高3420億円(前期比3.0%増)、営業利益85億円(同36.0%増)、純利益40億円(前期9400万円)を見込んでいる。

■ソニー <6758>  3,510円 (+116円、+3.4%)

 ソニー <6758> が続伸。同社株は昨年秋口以降、高値圏でのもみ合いが続いており、全般相場がトランプ・ラリーで上昇するなか、出遅れ感が指摘されていた。プレイステーション4(PS4)の年末・年始商戦が好調だったほか、米家電見本市「CES」では、画面から音が出る有機ELテレビを発表。また、同社の画像センサーは自動運転やIoTに絡むキーデバイスになることから、「ソニーの多様な展開力を再評価する買いが流入している」(アナリスト)ようだ。

■任天堂 <7974>  25,145円 (+775円、+3.2%)

 任天堂 <7974> が続伸。2万4000円近辺で売り物をこなし、もみ合いを上に放れつつある。スマートフォン用ゲームとして注目を集めた「スーパーマリオラン」の配信は先行配信されていたiOS版に続き、昨年末にアンドロイド版の事前登録もスタート、利用者の増加と課金収入拡大に期待がかかっている。また、新型ゲーム機として期待の大きい「ニンテンドースイッチ」の詳細が今週13日午後1時に発表される予定で、これに先回りした買いも呼び込んだ。

■荏原 <6361>  3,355円 (+65円、+2.0%)

 荏原 <6361> が続伸。11日、グループの荏原環境プラントが、同社を代表企業とするグループとして、長野県の佐久市・北佐久郡環境施設組合から、「佐久市・北佐久郡環境施設組合クリーンセンター(ごみ焼却施設)建設・運営事業」を受注したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。同事業は、佐久地域の10市町村から発生する可燃ごみを受け入れ、処理するとともに、熱エネルギーの有効活用を図る高効率の発電設備を備えたごみ焼却施設を整備するというもの。契約金額は建設工事費83億5200万円、運営事業費62億8900万円で、19年9月に完成させ、翌10月から運営を開始、その後39年3月末まで19年6ヵ月間にわたり事業を運営するとしている。

■クリエイトS <3148>  2,576円 (+46円、+1.8%)

 クリエイトSDホールディングス <3148> が反発。10日、同社が決算を発表。17年5月期上期(6-11月)の連結経常利益が前年同期比4.6%増の72.4億円に伸びて着地したことが買い材料視された。ドラッグストア14店舗、調剤薬局5店舗を新設した効果に加え、品揃え拡充などで既存店売上高が前年同期を上回ったことが寄与した。9-11月期では季節商品の販売が好調だった。第1四半期(6-8月)同利益は1.6%減益だっただけに、累計で増益に転じたことを好感する買いが向かった。

■ユニオンツール <6278>  3,155円 (+55円、+1.8%)

 ユニオンツール <6278> が3日ぶりに反発。11日午前11時ごろ、東洋紡 <3101> と共同で居眠り運転検知システムを開発し、17年中の販売を目指すと発表しており、これを好材料視した買いが入った。両社は11年から眠気を検知するアルゴリズムを共同で開発し、心拍周期が特定のパターンを示した時に眠気が生じていると結論。ユニオンツールではこのアルゴリズムを用いて、居眠り運転検知システム「安全運行補助ツール 眠気通知器DSD」を15年に発売した。ただ、同システムは、心拍周期を検出するために、ベルトで締めるタイプ(ベルト型)やジェルで体に貼り付けるタイプ(ジェル型)の電極を使っており、装着感に課題があったことから、これを解消するために、今回、東洋紡のフィルム状導電素材「COCOMI」を使用した肌着を開発。現在、販売に向け実証実験を行っているという。

■三菱UFJ <8306>  737.7円 (+11円、+1.5%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> が高い。11日上昇した鉄鋼株非鉄株と同様に「外国人買いが流入しているのでは」(市場関係者)との観測も出た。日本時間の12日午前1時に開かれるトランプ次期米大統領の記者会見が注目されていたが、「会見後のトランプ・ラリー再現を先回りする動き」(同)がメガバンク鉄鋼株を押し上げている、ともみられていた。ただ、今晩の記者会見が不透明な内容だった場合、20日の米大統領就任式まで様子見姿勢が続く可能性も指摘されている。

■ローツェ <6323>  1,890円 (+24円、+1.3%)

 ローツェ <6323> が続伸。10日に決算を発表。17年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比92.5%増の33.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力の半導体ウエハー搬送機やディスプレー製造装置の販売が大きく伸び、28.3%の大幅増収を達成したことが寄与。通期計画の39.7億円に対する進捗率は83.8%に達しており、通期上振れを期待する買いが向かった。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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