【市況】【投資部門別売買動向】個人と信託銀の売りを自己売買が買い向かう、海外勢も買い越しに転じる (12月第4週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
●個人投資家と信託銀行の売りで日経平均株価が8週ぶりに反落する中、自己売買部門が買い向かった。海外投資家は2週ぶりに買い越す
東証が1月10日に発表した12月第4週(12月26日~30日)の投資部門別売買動向によると、米株安や為替の円高基調が嫌気され日経平均が8週ぶりに反落したこの週は、個人投資家が8週連続で売り越した。売越額は2156億円と前週に比べ174億円増え、8週間合計の売越額は2兆8625億円に達した。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門は3週連続で売り越し、売越額は前週比3倍の1827億円に急増した。
一方、前週に7週ぶりの売り越しだった海外投資家はわずか1週で買い越しに転じた。ただ、買越額は324億円にとどまった。買い主体だったのは証券会社の自己売買部門で3週連続の買い越しとなった。買越額は5187億円と高水準が続き、3週合計の買越額は1兆6818億円に膨らんだ。
個人投資家と信託銀行の売りで日経平均が8週ぶりに反落する中、自己売買部門が買い向かった格好。海外投資家は2週ぶりに買い越した。
■投資部門別売買代金差額 (12月26日~30日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
12月 ―――
第4週 324 ▲1,827 ▲2,156 [ ▲2,550 393 ] 19,114円 ( -313 円)
第3週 ▲1,947 ▲606 ▲1,982 [ ▲2,365 383 ] 19,427円 ( +26 円)
第2週 822 ▲538 ▲4,812 [ ▲4,834 21 ] 19,401円 ( +404 円)
第1週 5,625 2,997 ▲3,709 [ ▲4,065 355 ] 18,996円 ( +570 円)
11月 ―――
第5週 4,148 ▲39 ▲3,024 [ ▲3,437 412 ] 18,426円 ( +44 円)
第4週 3,027 ▲823 ▲4,331 [ ▲3,979 ▲352 ] 18,381円 ( +413 円)
第3週 4,903 ▲761 ▲4,452 [ ▲4,117 ▲335 ] 17,967円 ( +592 円)
第2週 4,006 ▲775 ▲4,154 [ ▲3,158 ▲996 ] 17,374円 ( +469 円)
第1週 ▲645 ▲259 1,252 [ 72 1,179 ] 16,905円 ( -541 円)
10月 ―――
第4週 49 ▲575 ▲2,773 [ ▲2,449 ▲323 ] 17,446円 ( +261 円)
第3週 730 102 ▲1,890 [ ▲1,819 ▲70 ] 17,184円 ( +328 円)
第2週 1,131 ▲56 ▲120 [ ▲522 402 ] 16,856円 ( -3 円)
第1週 2,805 ▲277 ▲2,877 [ ▲2,289 ▲587 ] 16,860円 ( +410 円)
9月 ―――
第4週 ▲1,887 ▲372 547 [ 111 436 ] 16,449円 ( -304 円)
第3週 ▲1,019 201 ▲2,031 [ ▲1,615 ▲415 ] 16,754円 ( +234 円)
第2週 ▲4,805 ▲170 1,763 [ 977 786 ] 16,519円 ( -446 円)
第1週 ▲3,338 ▲444 ▲1,020 [ ▲1,267 247 ] 16,965円 ( +40 円)
8月 ―――
第5週 ▲642 699 ▲3,204 [ ▲2,264 ▲940 ] 16,925円 ( +564 円)
第4週 1,713 653 186 [ ▲3 190 ] 16,360円 ( -185 円)
第3週 ▲1,667 1,079 767 [ 167 599 ] 16,545円 ( -374 円)
第2週 484 1,204 ▲2,113 [ ▲1,492 ▲621 ] 16,919円 ( +665 円)
第1週 ▲4,586 1,725 2,238 [ 1,032 1,205 ] 16,254円 ( -314 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース