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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ゼンリン、ソラスト、ガンホー

ゼンリン <日足> 「株探」多機能チャートより
■ゼンリン <9474>  2,619円  +500 円 (+23.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 ゼンリン<9474>がストップ高。GPU(グラフィックスプロセッサ)分野の世界的なリーディングカンパニーである米エヌビディアと高精度地図に関して提携すると伝わっており、これを好材料視した買いが入った。米エヌビディアに関しては、昨年11月に日本サード・パーティ<2488>と総括サポート契約を締結。これを手掛かりに日本サード株が急騰した経緯もあり、日本でも注目度が高い。

■ソラスト <6197>  1,326円  +122 円 (+10.1%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 ソラスト<6197>が急伸し、上場来高値を更新した。いちよし経済研究所が4日付でレーティングを新規に「A」とし、フェアバリューを1800円としたことが好材料視されている。同社は、旧・日本医療事務センター(12年10月から現社名)として東証2部に上場していたが、米カーライル系ファンドをスポンサーとしたMBOを実施し、12年2月に上場を廃止。昨年6月29日に約4年5カ月ぶりに再上場を果たした医療事務業務の受託や事務員派遣などの大手。同研究所では、17年3月期は生産性改善と拡大戦略が合致して4期連続増益が見込まれることや、21年3月期に売上高1000億円、営業利益70億円を目標にM&Aによる規模拡大と生産性改善の持続的な取り組みで高成長を狙う方針であることなどを評価している。

■カワチ薬品 <2664>  3,085円  +150 円 (+5.1%)  本日終値
 ドラッグチェーンのカワチ薬品 <2664> が大幅続伸し、昨年来高値を更新した。4日に発表した12月の既存店売上高が前年同月比2.3%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。季節外れの積雪があったものの、昨年に比べて気温の低い日が続き季節関連商材の販売が堅調だったほか、販売促進に努めたことが寄与し、増収を確保した。なお、全店売上高も同4.1%増に伸びている。

■ガンホー <3765>  262円  +12 円 (+4.8%)  本日終値
 ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が大幅高。この日正午ごろ、北米・欧州で配信中のプレイステーション4専用サバイバルアクションゲーム「LET IT DIE(レットイットダイ)」が、昨年12月30日に累計100万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、これを好感した買いが入っている。「LET IT DIE」は、同社がグループ会社のグラスホッパー・マニファクチュアとタッグを組んで開発したタイトル。変動し続ける“バルブの塔”を舞台に、いかに装備やアイテムを駆使し、敵を倒しきるかという弱肉強食のサバイバルアクションゲームで、殺るか殺られるかの非同期対戦PvPが、人懐っこい死神を誘うカオス&ポップな世界観でローグライクに繰り広げられる意欲作となっている。

■東芝 <6502>  290.5円  +13.1 円 (+4.7%)  本日終値
 東芝<6502>が反発。米国の原子力事業で最大で数千億円規模の損失が発生する可能性があることが警戒され、昨年末から株価は急落。200円台後半の株価には、強弱感が対立しているが、足もとでは上値を探る展開となっている。ドイツ証券は先月30日のリポートで「買い」推奨を継続している。大規模な減損発生が懸念される「CB&I ストーン&ウェブスター(S&W)」の資産評価に関して、「S&W運転資本不足の影響が減損リスクの大部分を占めるとみている」と分析。仮に、数十億ドルののれん計上額が運転資本の不足額+アルファーで3000億円程度だとした場合、「全額減損したとしても債務超過に陥るリスクは低い」とし「足もとの株価下落は押し目買いの絶好機」と指摘している。

■アウトソーシング <2427>  3,685円  +130 円 (+3.7%)  本日終値
 5日朝、アウトソーシング <2427> がドイツの人材派遣企業Orizon Holdingの株式取得が完了したと発表したことが買い材料視された。Orizon社はドイツで第8位の規模をもつ人材派遣企業。機械業界や航空機業界、医薬業界をはじめとした製造事業者向けの人材派遣に強みを持っている。同社は今回の買収を通じて欧州を拠点とした海外展開をさらに進めていく。

■Jフロント <3086>  1,702円  +52 円 (+3.2%)  本日終値
 J.フロント リテイリング<3086>が大幅続伸。4日の取引終了後に発表した12月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高は前年同月比2.3%減と12カ月連続で前年実績を下回ったが、建て替え工事中の心斎橋店の影響を除くと持ち直しの動きがみられており、これを好感した買いが入っている。ラグジュアリーブランドが好調に推移し、化粧品も対前年2ケタ増となったほか、名古屋店のメンズ売り場改装効果が持続する紳士服も売り上げを伸ばしたが、心斎橋店本館の建て替え工事による面積減のマイナス影響に加えて、前月好調だった婦人コートの動きが鈍かったという。ただ、心斎橋店の影響を除くと0.2%減で、大丸松坂屋百貨店合計(12月度実績2.1%減)では0.3%増のプラスに転じたとしている。

■ナノキャリア <4571>  917円  +26 円 (+2.9%)  本日終値
 ナノキャリア<4571>が高い。前引け後に、開発中のNC-6300(エピルビシンミセル)について、軟部肉腫を対象とした第1/2相臨床試験に関する治験計画届出書を、米国FDA(食品医薬品局)に昨年12月30日付(現地時間)で提出したと発表しており、開発の進捗を期待した買いが入ったようだ。NC-6300は、がん細胞内に取り込まれた後に、内包した薬物を大量に放出する性能を付加したpH応答性ミセル製剤。国内で実施された第1相臨床試験では、エピルビシン特有の副作用である嘔吐や骨髄毒性などの低減傾向が認められ、通常のエピルビシンの投与量よりも高用量での投与が可能であったこと、また、12カ月間を超える投与例が存在していたにもかかわらず心機能低下が認められなかったことから、良好な試験結果であったとしている。なお、同件による17年3月期業績への影響はないとしている。


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