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【市況】今週の【日経平均】12月26~30日『円安一服で材料乏しくも、年間ではプラス確保』

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

【日経平均は3日続落、円安一服で上値重い展開】26日(月)

■概況■19396.64、-31.03
26日(月)の日経平均は3日続落。米経済指標の予想下振れや米国10年債利回りの低下などを受けて、円相場は1ドル=117円台前半まで上昇し、3連休明けの日経平均は33円安でスタートした。しかし、今晩の欧米市場はクリスマスの振替休日に伴い休場となるところが多く、参加者が限られることもあって、寄り付き後は小幅安水準でのもみ合いが続いた。後場に入ると、日本銀行による上場投資信託(ETF)買いを巡る思惑などからプラス圏に浮上する場面も度々見られたが、引けにかけて弱含み19400円を下回って本日の取引を終えた。

大引けの日経平均は前営業日比31.03円安の19396.64円となった。東証1部の売買高は14億4186万株、売買代金は1兆6302億円だった。業種別では、輸送用機器、石油・石炭製品、鉱業が下落率上位だった。一方、その他製品、精密機器、医薬品が上昇率上位だった。


◆注目銘柄◆
三菱UFJ<8306>、トヨタ自<7203>、みずほ<8411>、ソフトバンクG<9984>、三井住友<8316>など売買代金上位は全般軟調。KDDI<9433>や三菱商事<8058>、ホンダ<7267>などは2%超下落した。JDI<6740>はLTPS(低温ポリシリコン)液晶ディスプレイの量産を開始したものの、材料出尽くし感から8%安と急落。また、スカラ<4845>はソフトブレーン<4779>との提携に向けた協議打ち切りを受けてストップ安まで売られた。一方、年3本程度の新作スマートフォン向けゲームを投入する方針と伝わった任天堂<7974>は売買代金トップで4%の上昇。同社と提携するディーエヌエー<2432>も買われた。その他ではキーエンス<6861>、JT<2914>、ファナック<6954>がしっかり。また、オルトプラス<3672>、M&Aキャピ<6080>、GMOPG<3769>などが東証1部上昇率上位となった。


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【日経平均は4日ぶり小幅反発、19400円割れ水準で底堅さ】27日(火)

■概況■19403.06、+6.42
27日(火)の日経平均は4日ぶり小幅反発。26日の米国市場はクリスマスの振替祝日で休場となり、市場参加者が限られるなか、円相場が1ドル=117円前半で推移していることなどを背景に日経平均は43円安からスタートした。ただ、前日までの下落で自律反発が意識されたほか、本日が年内受渡の最終売買日で個人の節税対策売りも通過するとみられており、19400円を下回る水準では底堅くプラスに切り返した。前場には一時19478.58円(前日比81.94円高)まで上昇したが、後場に入ると再び上値の重い展開となった。

大引けの日経平均は前日比6.42円高の19403.06円となった。東証1部の売買高は17億4965万株、売買代金は1兆8354億円だった。業種別では、ゴム製品、その他金融業、海運業が上昇率上位だった。一方、不動産業、パルプ・紙、建設業が下落率上位だった。


◆注目銘柄◆
三菱UFJ<8306>、みずほ<8411>、ソフトバンクG<9984>、三井住友<8316>、ファーストリテ<9983>などが小高い。がん免疫薬「オプジーボ」を17年度中に胃がん治療向けでも国内販売を始める方針と伝わった小野薬<4528>は5%超の上昇。また、東京個別<4745>、シーティーエス<4345>、U?NEXT<9418>などが東証1部上昇率上位となった。一方、トヨタ自<7203>、キヤノン<7751>、野村<8604>、SMC<6273>、JT<2914>などがさえない。原発事業での特別損失計上見通しが報じられた東芝<6502>は東証1部売買代金トップで11%超安と急落。また、東芝やアトラ<6029>、アジア投資<8518>などが東証1部下落率上位となった。なお、前日急反発した任天堂<7974>は売りに押される場面があったものの、結局変わらずで取引を終えた。


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【小幅反落、手掛かり材料に乏しく小動き】28日(水)

■概況■19401.72、-1.34
28日(水)の日経平均は小幅反落。連休明けとなった27日の米国市場は年末で閑散取引だったものの、原油相場の上昇や経済指標の予想上振れなどからNYダウは11ドル高となった。一方、日経平均の12月配当落ち分は28円とみられ、本日は10円安からスタートした。寄り付き後は手掛かり材料に乏しく、おおむね前日終値を挟んだもみ合いが続いた。ただ、円相場が一時1ドル=117.60円台とやや円安に振れたほか、下値の堅さが意識されたこともあって、後場はプラス圏で推移する場面が多かった。

大引けの日経平均は前日比1.34円安の19401.72円となった。東証1部の売買高は13億1143万株、売買代金は1兆5591億円だった。業種別では、ゴム製品、繊維製品、食料品が下落率上位だった。一方、非鉄金属、鉄鋼、機械が上昇率上位だった。


◆注目銘柄◆
三菱UFJ<8306>、任天堂<7974>、みずほ<8411>、三井住友<8316>、小野薬<4528>などがさえない。ソフトバンクG<9984>も小幅に下げた。配当権利落ちの影響でJT<2914>やブリヂス<5108>が2%超、キヤノン<7751>が3%超の下落。前日に決算発表したJフロント<3086>や業績観測の報じられた東レ<3402>も下げが目立った。また、数千億円の特別損失が発生する見込みと正式発表した東芝<6502>がストップ安まで売られ、東証1部下落率トップとなった。一方、キーエンス<6861>、三菱電<6503>、富士重<7270>などが堅調。トヨタ自<7203>やソニー<6758>は小高い。また、オルトプラス<3672>がストップ高比例配分となったほか、日立工<6581>は米投資ファンドによる買収が報じられて急伸し、東証1部上昇率上位に並んだ。


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【大幅続落、28日の米国市場全面安商状で】29日(木)

■概況■19145.14、-256.58
29日(木)の日経平均は大幅続落。28日の米国市場は全面安商状で、NYダウは111ドル安となった。トランプ次期大統領による経済政策の発表を控え、いったん利益確定の売りが広がった。こうした流れを受けて日経平均は100円安からスタートすると、寄り付きを高値に下げ幅を広げる展開となった。円相場が一時1ドル=116.50円台まで円高方向に振れるとともに、日経平均も後場に入り19092.22円(同309.50円安)まで下落する場面があった。トランプラリーで買われていたセクターや銘柄等の弱い動きが目立った。

大引けの日経平均は前日比256.58円安の19145.14円となった。東証1部の売買高は22億4914万株、売買代金は2兆0796億円だった。業種別では、海運業、鉄鋼、銀行業、証券、金属製品が下落率上位だった。一方、食料品のみ小幅にプラスを確保した。


◆注目銘柄◆
東芝<6502>が売買代金トップで連日の大幅安となった。ストップ安まであと40銭に迫り、時価総額が1兆円を割る場面も見られた。トヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>、ソフトバンクG<9984>、みずほ<8411>、三井住友<8316>などその他売買代金上位も全般軟調。東芝向けエクスポージャーが相対的に高いと指摘された三住トラスト<8309>や、半導体ウエハー値上げ報道が材料出尽くし感につながったSUMCO<3436>などの下げが目立った。また、東芝のほかパイプドHD<3919>やキャリアリンク<6070>が東証1部下落率上位に顔を出した。一方、任天堂<7974>、KDDI<9433>、JT<2914>、三井不<8801>は小じっかり。内需・ディフェンシブ関連株の一角に資金が向かった。また、米司法省と来年1月にも和解する見通しと報じられたタカタ<7312>がストップ高まで買われ、オルトプラス<3672>やアビスト<6087>とともに東証1部上昇率上位に顔を出した。


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【日経平均は3日続落、年間ではプラスを確保】30日(金)

■概況■19114.37、-30.77
30日(金)の日経平均は3日続落。29日の米国市場では、原油安などを背景にNYダウは13ドル安となった。米国10年債利回りの低下により円相場は一時1ドル=116円台前半まで円高に振れ、本日の日経平均は147円安と19000円を割り込んでスタートした。前場は19000円近辺での小動きが続いたが、日本銀行による上場投資信託(ETF)買い入れへの思惑などから後場に入りプラスに切り返した。引けにかけて弱含みマイナスとなったものの、前年末終値(19033.71円)を上回って年内最後の取引を終えた。

大引けの日経平均は前日比30.77円安の19114.37円となった。東証1部の売買高は16億6786万株、売買代金は1兆7125億円だった。業種別では、電気・ガス業、鉱業、鉄鋼が下落率上位だった。一方、水産・農林業、医薬品、精密機器が上昇率上位だった。


◆注目銘柄◆
三井住友<8316>、野村<8604>、ホンダ<7267>、KDDI<9433>、富士重<7270>などが小安い。ファーストリテ<9983>は2%近く下落し指数の押し下げ役となった。業績観測の伝わったイオンモール<8905>も売り優勢。また、第3四半期決算が減益となったアダストリア<2685>が9%安と急落し東証1部下落率トップ。その他、東芝プラ<1983>や船井電機<6839>が下落率上位に顔を出した。一方、ここまで連日の大幅安となっていた東芝<6502>が急反発し、9%超の上昇で取引を終えた。年末年始を控えて買い戻しが優勢となった。三菱UFJ<8306>、トヨタ自<7203>、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、みずほ<8411>は小高い。また、タカタ<7312>が連日のストップ高で東証1部上昇率トップ。その他、東芝や一六堂<3366>が上昇率上位に並んだ。

《SK》

 提供:フィスコ

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