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【通貨】今日の為替市場ポイント:有力な手掛かり材料不足で主要通貨の為替取引は動意薄か

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

昨年12月30日のドル・円相場は、東京市場では116円05銭から117円11銭まで反発。欧米市場でドルは117円20銭から116円42銭まで反落したが、116円96銭で取引を終えた。


本日1月3日のドル・円は、主に117円台で推移か。東京市場が休場となることや有力な手掛かり材料が不足しており、ドル・円を含む主要通貨の為替取引は動意薄の状態が続く見込み。


市場関係者の多くはトランプ次期米政権の動向を注目しているが、中国経済の先行きに対する関心も高い。中国国営の新華社通信は中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員会の黄益平委員の見解を引用し、中国政府は改革を実行に移す余地を広げるために、2017年の経済成長目標をより柔軟に設定すべきであると報じた。


報道によると、黄委員は中国の今年の成長率目標を6%-7%のレンジとするよう提案したそうだ。2016年の成長率目標(6.5%-7%)と差のない数値となる。黄委員は「雇用が安定している限り、短期的に成長目標レンジを若干拡大することは成長志向の取り組みの必要性を減らし、当局が改革に集中する余地を広げる」と述べたそうだ。


中国政府は経済構造改革を進めていくとみられているが、その過程で経済成長率の鈍化は避けられないとの見方が多い。ただ、市場関係者の間からは「黄委員が提示している2017年の成長率目標は2016年と差はなく、経済構造改革の進展を考慮した予測値ではない」との声が聞かれている。また、人民元相場については資本規制のような措置が講じられない場合、人民元安がすみやかに是正されることは期待できないとの声が聞かれており、人民元安の進行が日米など主要国の物価動向に与える影響については予断を許さない状況が続くものとみられている。

《MK》

 提供:フィスコ

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