市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ダイキン、東ソー、ニコン

ダイキン <日足> 「株探」多機能チャートより
■ダイキン工業 <6367>  10,875円  +130 円 (+1.2%)  本日終値
 ダイキン工業<6367>が続伸。この日、グループ会社を通じて、スウェーデンのエアフィルタメーカー、ディンエア社を買収したと発表しており、これを好感した買いが入った。ディンエア社はスウェーデンやノルウェー、フィンランドといった北欧を中心に事業を展開しており、住宅用、業務用のエアフィルタを製造・販売している。これまで、ダイキンの欧州におけるフィルタ事業は、フランスやスペインなどの南欧が中心で、北欧は本格的に展開していなかったが、今回の買収により、ディンエア社の販売網、生産・サービス拠点を活用することで、北欧での本格的な事業展開に着手することになり、業績への寄与が期待されている。

■東ソー <4042>  845円  +9 円 (+1.1%)  本日終値
 東ソー<4042>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が26日付で投資判断「オーバーウエート」を継続しつつ、目標株価を730円から940円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、ウレタン主原料のMDI価格のピークアウトを想定しても、円安進行(対ドル1円安で7億円の増益要因、会社推定)と塩ビの好調持続で会社計画を上回る増益は可能であり、予想EPS増応分の株価上昇余地は十分あると予想。また、17年1~3月は好悪両面の見方が交錯するが、主力の機能商品での能力増強効果で来期以降の業績拡大期待が加わるため、強気な投資判断を変更する必要はないとしている。なお、17年3月期営業利益は会社予想の850億円を上回る890億円を予想。18年3月期は同940億円を見込んでいる。

■ニコン <7731>  1,817円  +19 円 (+1.1%)  本日終値
 ニコン<7731>が反発。この日午前中、同社と英子会社のオプトスが、米ヴェリリー・ライフ・サイエンス(旧グーグル・ライフ・サイエンス)とマシンラーニング(機械学習)を活用した網膜画像診断領域における戦略的提携を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の提携締結は、3社で新たな技術やソリューションを共同開発し、眼科医・検眼医、糖尿病専門医などへの簡易な診断ソリューションを提供し、糖尿病網膜症および糖尿病黄斑浮腫の早期発見・治療に貢献するのが狙い。ニコンの強みである光学技術や精密制御、および精密機器の量産技術と、オプトス社の超広角技術および眼科診断市場における強力な事業基盤に、ヴェリリー社の機械学習技術を組み合わせることで、眼疾患の診断・治療の発展および、多くの患者の予後管理に貢献できる革新的なソリューションを提供できるとしている。

■東京エレクトロン <8035>  11,165円  +105 円 (+1.0%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>の上げ足鮮烈。為替の円安一服で輸出株の上値が重くなるなかで、半導体関連セクターの値動きの軽さが際立っている。同社はその先導役であり、きょうで10日続伸と気を吐いている。株価は既に2000年以来約17年ぶりの高値圏を走っている。ビッグデータの普及やIoT時代の到来でデータセンターの増設需要が加速しているほか、スマートフォンの高機能化に伴う半導体需要の喚起が関連銘柄の株価を強く刺激している。半導体の微細化投資の進展に加えて、3次元メモリーの登場で業界も変遷を遂げており、そのなか同社は3次元NAND向けエッチング装置での深掘り技術における優位性を発揮している。

■JCRファーマ <4552>  2,645円  +16 円 (+0.6%)  本日終値
 JCRファーマ<4552>が続伸。26日の取引終了後、パナソニック ヘルスケア(東京都港区)と共同で開発した新型電動式成長ホルモン製剤注入器「グロウジェクターL」を17年1月17日から医療機関向けに新発売すると発表した。「グロウジェクターL」はJCRファーマが8月に製造販売承認を取得した遺伝子組み換えヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」の液状製剤「グロウジェクト皮下注6mg及び12mg」専用の注入器。これまでの「自動刺針・自動注入・自動抜針」や注射履歴を確認できるなどの機能に加えて、ディスプレーの大きさは維持しながら前機種に比べ、小型化してより利便性を高め、さらにより使い勝手のよい注入器に改良した。

■テンプホールディングス <2181>  1,801円  +10 円 (+0.6%)  本日終値
 テンプホールディングス<2181>、パソナグループ<2168>、アウトソーシング<2427>、UTグループ<2146>、夢真ホールディングス<2362>、エン・ジャパン<4849>など人材関連株が総じて買われた。きょう朝方発表された11月の有効求人倍率が1.41倍と3カ月連続で上昇、25年半ぶりの高水準となった。企業も来年に向け人材確保に熱を上げている状況が反映されており、これを受けて関連銘柄の収益環境に吹く追い風が意識されている。正社員の有効求人倍率も改善傾向を強め、人材需要の高まりと比例して雇用の質も向上している。

■大日本印刷 <7912>  1,161円  +4 円 (+0.4%)  本日終値
 大日本印刷<7912>が反発。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断の「B+」を継続するとともに、目標株価を1050円から1300円に引き上げた。4~9月期は減収減益となり、17年3月通期の連結業績予想も減額修正された。これは急激な円高と退職給付費用の増加によるものであり、同証券では「悪材料出尽くし」と指摘。今後は有機EL製造用メタルマスクや半導体製造用フォトマスクへの成長期待が高まるほか、PBRや配当利回り面から出遅れ感があると見ており、「株価は下値が切り上がる展開が続く」と予想している。

■日本ハム <2282>  3,140円  +5 円 (+0.2%)  本日終値
 日本ハム<2282>はしっかり。26日付でみずほ証券が投資判断「買い」継続、目標株価を3150円から3750円へ引き上げた。豪州牛肉事業における仕入れ価格と販売価格のスプレッドが、11月以降に安定化の兆しを示しつつあることを指摘。17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の510億円(前期463億4000万円)に対して515億円の従来予想を据え置いているが、18年3月期は545億円から560億円へ引き上げている。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均