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【特集】フリービット Research Memo(4):Health Tech分野でEPARKヘルスケアの連結子会社化を完了

フリービット <日足> 「株探」多機能チャートより

■成長戦略

○メディア事業への参入

フリービット<3843>は2016年6月に4ヶ年の中期事業方針「SiLK VISION 2020」を発表した。2020年4月期に売上高500億円、営業利益50億円を目指すこの計画は、既存の好調事業であるモバイル事業・アドテクノロジー事業の継続成長に加えて、生活領域(「Health Tech」、「IoT」、「不動産Tech」の3分野を注力領域とする)において事業拡大を目指すものである。

注力3分野の1つである「Health Tech」の分野で、2016年9月に、光通信グループのEPARKの子会社で、薬局総合ポータルサイト「EPARKくすりの窓口」の運営をはじめとする薬局業界に特化した様々なサービスを展開するEPARKヘルスケアの株式を取得し(議決権所有率47.5%)、連結子会社化した。これは、エンドユーザー(患者)と調剤薬局をつなぐメディア・プラットフォームを同社の技術力で進化させ、エンドユーザーへ情報提供や利便性の高い予約・配送サービス等を行い、調剤薬局にはエンドユーザーの囲い込みを支援すること等を狙ったものである。既に約8,000店の調剤薬局のネットワークを持つが、全国では約58,000店が存在し潜在市場は十分ある。収入モデルは、メディアとしての広告収入、患者送客に伴う手数料、予約システム利用料など多様である。現在は投資フェーズであり、メディアのPV数・集客数・提携薬局数の継続した成長を図るための先行投資を行うため、下期は赤字を見込む。第2四半期時点で貸借対照表を連結しており、第3四半期からは損益も連結する。

同社では、グループの技術力や事業リソースを活かした新サービスの提供準備を行うとともに、これからの世界の趨勢を見据えたシード投資等を行っていく方針であり、今後、「IoT」や「不動産Tech」の分野でも動きが具体化してくると予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《NB》

 提供:フィスコ

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