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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は小じっかり、116円を目指す展開に

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米市場では、ドル・円は小じっかりの値動きを想定したい。13-14日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、積極的な売り買いは手控えられる可能性があるが、原油高、欧米株高、米長期金利の上昇を受けて、116円を目指す展開となりそうだ。ただ、米FOMCでの利上げ決定後にはドルが反落するとの見方が広がり始めた。

前週末の海外市場では、欧州中央銀行(ECB)の債券買い入れ期間延長決定でユーロ売り・ドル買いの流れが継続。その影響でドル・円は今年2月以来となる115円台を回復した。今週明けのアジア市場でも、ドル買い・円売りの地合いが受け継がれ、ドルは115円72銭まで値を切り上げている。米連邦準備制度理事会(FRB)による今週の利上げが意識されていることもあり、ドルの上昇基調は続いているようだ。

ある市場筋は「FRBの利上げはすでに織り込まれているため、今からドル買いを進める投資家は少ない」とし、ドル・円の一段高は想定しにくいとの見方を示す。ただ、米国10年債利回りが、足元では2014年以来の2.5%に迫り、ドルに買いが入りやすい地合いが続いており、ドル・円は116円を目指す展開となりそうだ。米国株の最高値更新への期待も円売りにつながろう。

一方、FRBの今週の利上げはほぼ確実視されているが、目下のところトランプ政権下での金利見通しに市場の焦点が移っている。先の市場筋は「年2回の引き上げペースが見込めないとドル売りに転じる」とし、年末に向け112円台まで下落するとの見方を示す。期待先行でドルは115円台まで上昇した経緯から、FOMCで1年ぶりの利上げを決定した後は達成感によりドル売りに転じるとの見方は少なくないようだ。


【今日の欧米市場の予定】
・01:30 米財務省3年債入札(240億ドル)
・03:00 米財務省10年債入札(200億ドル、リオープン)

《WA》

 提供:フィスコ

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