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【通貨】ユーロ週間見通し:弱含みか、ECBの量的緩和策は長期化の可能性

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、ECBは量的緩和策の期間延長を決定

先週のユーロ・ドルは弱含み。米長期金利の上昇や欧州中央銀行(ECB)による資産買い入れプログラムの期間延長を意識したユーロ売りが優勢となった。経営難に陥っているイタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(モンテ・パスキ)による増資延期の要請をECBが拒否したことも嫌気されたようだ。取引レンジ:1.0506ドル-1.0874ドル。

■弱含みか、金利要因でユーロ売り継続へ

今週のユーロ・ドルは弱含みか。欧州中銀(ECB)による資産購入プログラムの長期化で米国とユーロ圏の金利差拡大が連想されることから、ユーロ売り・ドル買いは続きそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ決定は織り込み済みだが、来年以降の利上げペース加速の可能性が浮上した場合、ドル買い・ユーロ売りは強まる可能性がある。1ユーロ=1.05ドルを下回った場合、ユーロ売りが加速するとの見方もある。

予想レンジ:1.0400ドル?1.0650ドル

■対円レートは強含み、ドル高・円安進行の影響受ける

先週のユーロ・円はやや強い動きを見せた。米ドル高・円安が進行したことが要因。欧州中央銀行による資産買い入れプログラムの期間延長を受けてユーロ売り・米ドル買いの取引は増えたものの、日米の株高を意識したリスク選好的な円売り・米ドル買いが活発となり、この影響でユーロは対円で下げ渋った。取引レンジ:118円73銭-123円35銭。

■弱含みか、ECBの量的緩和策は長期化の可能性

今週のユーロ・円は弱含みか。欧州中銀(ECB)による量的緩和策の長期化が改めて意識されそうだ。米ドル高・円安は継続する見込みだが、ユーロ売り・ドル買いも継続するとみられる。1ユーロ=1.05ドルを下回った場合、ストップロスのユーロ売りが執行されると予想されており、リスク選好的な円売り・ユーロ買いはやや縮小する見込み。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:10月鉱工業生産(前月比予想:+0.2%、9月:-0.8%)
・15日:12月マークイット製造業PMI(予想:53.6、11月:53.7)
・15日:12月マークイットサービス業PMI(予想:53.7、11月:53.8)
・16日:10月貿易収支(予想:+290億ユーロ、9月:+265億ユーロ)

予想レンジ:120円00銭-122円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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