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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~コア銘柄への物色が中心に

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

8日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・コア銘柄への物色が中心に
・ドル・円は113円40銭付近、ドル・円は弱含み、株高を意識した円売りは一巡
・新日鐵住金、東ソーなど21社の目標株価変更


■コア銘柄への物色が中心に


日経平均は続伸。152.34円高の18649.03円(出来高概算13億8000万株)で前場の取引を終えた。7日の米国市場はトランプ政権でのインフラ投資や減税などの政策期待を背景にした買いが広がり、NYダウは297ドル高と大幅に上昇した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の18630円となり、これにサヤ寄せする格好。小動きではあるが、じりじりと上げ幅を広げ、一時18733.58円と、1日につけた高値に迫る場面もみられた。

その後は円相場がやや円高に振れて推移しているほか、原油相場の下げも重しとなり、高値圏でのこう着が続いている。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が過半数を占めているが、寄付きからは上げ幅を縮めている。規模別指数は大型株指数が相対的に強い値動き。セクターでは電力ガス、情報通信、保険、証券、ゴム製品、空運、石油石炭、輸送用機器が堅調。一方で、医薬品、サービス、不動産が小安い。

日経平均は本日もソフトバンクG<9984>がけん引する格好での上昇となっている。その他、ファナック<6954>、KDDI<9433>、信越化<4063>、ヤマハ<7951>、京セラ<6971>、富士重<7270>、トヨタ自<7203>など主力の自動車やハイテク株を中心に上昇している。一方で、マザーズ指数は下げに転じるなど、中小型株は利食いの流れが続いている。海外勢の資金が中心とみられ、コア銘柄への物色が中心となっているようである。

後場も同様の物色が意識され、引けにかけてコア銘柄が一段高となるかが注目される。メジャーSQを控えている一方で、これが通過することで短期筋の参加も増えそうである。来週の米FOMCでの利上げを意識したなか、しばらくはコア銘柄への物色が中心になりそうだ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■ドル・円は113円40銭付近、ドル・円は弱含み、株高を意識した円売りは一巡


8日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。朝方発表された日本の7-9月期国内総生産(GDP)改定値の下方修正が一時材料視された。

7-9月期のGDP改定値は前期比年率+1.3%となり予想の+2.3%、1次速報の+2.2%を下回った。これを受け日銀の緩和への思惑から円安に振れ、ドルは113円86銭まで上昇する場面がみられた。

ただ、日経平均株価の伸び悩みでドル買い・円売りがやや弱まったほか、引き続き114円付近には売り圧力が強く、ドルを押し下げる要因となった。ドルは113円31銭まで下落。

一方で、ランチタイムの日経平均先物の堅調地合いが続いており、目先も株高継続をにらんだ買いが見込まれドルの下値は堅そうだ。このため、ドル・円は目先も方向感の乏しい展開となりそうだ。

ここまでのドル・円の取引レンジは113円31銭から113円86銭、ユーロ・円は122円12銭から122円45銭、ユーロ・ドルは1.0749ドルから1.0781ドルで推移した。

12時20分時点のドル・円は113円40銭、ユーロ・円は122円21銭、ポンド・円は143円48銭、豪ドル・円は84円99銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・新日鐵住金<5401>、東ソー<4042>など21社の目標株価変更

・DDS<3782>、ドリコム<3793>、日本一S<3851>など8社がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・オオバ<9765>、17年5月期上期の業績予想の修正を発表
・ハンズマン<7636>、16年11月度の月次動向を発表


☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・14:00 11月景気ウォッチャー調査・現状(10月:46.2)


<海外>
・時間未定 中・11月輸出(前年比予想:-5.0%、10月:-7.3%)
・時間未定 中・11月輸入(前年比予想:-1.9%、10月:-1.4%)

《WA》

 提供:フィスコ

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