【通貨】今日の為替市場ポイント:米国株高などを意識してリスク選好の円売り継続へ
ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより
6日のドル・円相場は、東京市場では113円50銭から114円16銭まで上昇。欧米市場でドルは一時113円67銭まで売られる場面があったが、114円03銭で取引を終えた。
本日7日のドル・円は、114円前後で推移か。米国株高が続いていることや原油価格の先高観は消えていないことから、リスク選好的な円売りが大幅に縮小する可能性は低いとみられる。
6日の欧米市場でユーロ買いは一段落となった。欧州中央銀行(ECB)による資産購入プログラムについて、6カ月以上の期間延長の可能性が高いとの見方が広がったことがユーロ買いを抑制する要因となったようだ。ECBの資産購入プログラムは2017年3月まで継続されるが、市場関係者の間では2017年9月ないし12月までの期間延長が決定される可能性は極めて高いとみられている。
先週末の時点で市場関係者の一部は「12月8日のECB理事会で資産購入は将来のある時点で終了するとの見解が示されるのではないか」と考えていたようだが、イタリアでの国民投票の結果を受けて、今回の理事会で資産購入プログラムの終了に関するメッセージは出てこないとの見方が増えている。
なお、ドラギECB総裁は10月20日の会見で「12月8日の理事会でECBのエコノミストが2019年のインフレ予想を提示する」と伝えていた。2017年と2018年のインフレ見通しも提示されるとみられており、2019年にかけてインフレ率上昇の予想が示された場合、ユーロ買いがやや強まる可能性がある。
《WA》
提供:フィスコ