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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

JALCO <日足> 「株探」多機能チャートより

■JALCO <6625>  150円 (+50円、+50.0%) ストップ高

 JALCOホールディングス <6625> [JQ]が低位株ならではの強みを発揮、ストップ高まで買われた。同社は遊技機レンタルや貸金事業を営んでおり、「カジノ関連の出遅れとして投機資金が流入している」(準大手証券ストラテジスト)という。IR推進法案、通称カジノ法案は前週末2日に衆院内閣員会で自民党や日本維新の会などの賛成多数で可決、6日の衆院通過を目指す方向にある。日本金銭機械 <6418> やオーイズミ <6428> 、テックファームホールディングス <3625> など先駆したカジノ関連は利益確定の売りに押されたが同社株は11月下旬になってから人気化するなど相場が若く、投機資金のターゲットとなったもようだ。

■グローバルダイニング <7625>  353円 (+80円、+29.3%) ストップ高

 グローバルダイニング <7625> がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。日本や中国で大ヒットとなっているアニメーション映画「君の名は。」の関連銘柄として物色人気が高まったもよう。同映画に登場するレストランが同社運営の「カフェ ラ・ボエム 新宿御苑」がモデルとの見方があり、「聖地巡礼」による中国人の来店増などが期待されているようだ。なお、2日に発表した11月度の国内既存店売上高は前年同月比3.7%減と4ヵ月連続のマイナスだったが、客単価は同2.2%増と前月の0.6%増から伸びており、これを好感する動きも一部であったようだ。

■キタック <4707>  365円 (+80円、+28.1%) ストップ高

 キタック <4707> [JQ]が大幅続伸。2日大引け後に決算を発表。16年10月期の経常利益(非連結)は前の期比25.5%増の1億8700万円で着地。続く17年10月期も前期比20.3%増の2億2500万円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。今期は防災・減災対策分野の建設コンサルタントが伸び、6.2%の増収を見込む。前期に引き続き原価管理の徹底などコスト削減を進めることも2ケタ増益確保に貢献する。

■三井ハイテック <6966>  754円 (+76円、+11.2%)

 三井ハイテック <6966> が反発。東証1部の上昇率2位。2日、同社が17年1月期の連結経常利益を従来予想の10億円→14億円に40.0%上方修正。減益率が58.2%減→41.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。生産性の向上や原価低減に加え、投資有価証券売却益の発生が利益上振れの要因となる。売上高は円高による主力のリードフレームの落ち込みを、車載・家庭用モーターコアの好調で補い、増収を確保する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の8円→10円(前期は13円)に増額修正したことも支援材料となった。同社は円高による採算悪化を踏まえ、9月に通期業績予想と配当を減額したが、足元では急激に円安に振れている。この水準を保てばさらなる上方修正も期待される。

■DMG森精機 <6141>  1,460円 (+122円、+9.1%)

 東証1部の上昇率3位。DMG森精機 <6141> が急伸、年初来高値を更新した。これについて市場では「工作機械は需要低迷が懸念されていたが、ここにきて底入れ感が出ており、大方のマーケット関係者が想定していたよりも悪くないという認識が出ている。円高デメリットが緩和されていることも大きい。また、同社株は直近、欧州系証券会社が投資判断を強気見通しに変更し目標株価を1800円に引き上げたことも短期資金流入の呼び水となっている」(国内ネット証券大手)と指摘されている。

■日本駐車場開発 <2353>  171円 (+14円、+8.9%)

 日本駐車場開発 <2353> が反発。東証1部の上昇率4位。2日大引け後に決算を発表。17年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比2.3倍の7.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。5月に買収した藤和那須リゾートが運営する遊園地「那須ハイランドパーク」の夏休みシーズンの事業収益が業績拡大に大きく貢献した。主力の駐車場事業が増収増益を確保したことも寄与した。

■ショーワ <7274>  757円 (+58円、+8.3%)

 東証1部の上昇率6位。ショーワ <7274> が全般下げ相場に逆行して急反発。SMBC日興証券が2日付で同社株の目標株価を600円から780円に引き上げており、これが株高を後押しした。17年3月期はリコールに伴う製品保証引当金計上で営業赤字に転落見通しにあるが、18年3月期は165億円の黒字に急回復する見込み。同証券ではリコール再発懸念がバリューションをディスカウントし、PER7倍がリーズナブルとみるとしている。今後の決算が発表される中でリコール影響の一巡が認知されれば、業績リスクも一巡すると予想している。

■東邦亜鉛 <5707>  478円 (+35円、+7.9%)

 東証1部の上昇率8位。東邦亜鉛 <5707> が続急伸、年初来高値を更新した。2日付でみずほ証券が投資判断を「中立」から「買い」へ、目標株価を430円から530円へ引き上げた。世界亜鉛生産最大手であるGlencore社の17年の生産計画発表を受けて17年以降の亜鉛価格は従来想定を上回ると指摘。17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の37億円(前期13億9700万円)に対して従来予想の53億円を変えていないが、18年3月期は47億円から74億円へ引き上げている。

■日本CMK <6958>  651円 (+41円、+6.7%)

 日本シイエムケイ <6958> が急伸、年初来高値を更新した。プリント配線板の大手メーカーで、安全装置や車載カメラなどエレクトロニクス化が進む自動車用が好調で収益を牽引、17年3月期経常損益は21億円の黒字見通しと業績回復が急だ。信用買い残を売り残が上回っており、信用倍率は直近11月25日申し込み現在で0.85倍、日証金では逆日歩がつくなど株不足の状態にある。時価は2010年4月以来約6年半ぶりの高値水準にあり、空売りを呼び込み需給相場の片鱗も見え隠れした。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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