【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:三井ハイテク、日本駐車場、東芝
三井ハイテク <日足> 「株探」多機能チャートより
2日、三井ハイテック <6966> が17年1月期の連結経常利益を従来予想の10億円→14億円に40.0%上方修正。減益率が58.2%減→41.4%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。生産性の向上や原価低減に加え、投資有価証券売却益の発生が利益上振れの要因となる。売上高は円高による主力のリードフレームの落ち込みを、車載・家庭用モーターコアの好調で補い、増収を確保する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の8円→10円(前期は13円)に増額修正したことも支援材料となった。同社は円高による採算悪化を踏まえ、9月に通期業績予想と配当を減額したが、足元では急激に円安に振れている。この水準を保てばさらなる上方修正も期待される。
■日本駐車場開発 <2353> 170円 +13 円 (+8.3%) 11:30現在 東証1部 上昇率3位
2日、日本駐車場開発 <2353> が決算を発表。17年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比2.3倍の7.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。5月に買収した藤和那須リゾートが運営する遊園地「那須ハイランドパーク」の夏休みシーズンの事業収益が業績拡大に大きく貢献した。主力の駐車場事業が増収増益を確保したことも寄与した。
■武蔵精密工業 <7220> 2,850円 +76 円 (+2.7%) 11:30現在
武蔵精密工業<7220>は堅調。2日付で岡三証券がレーティング「強気」継続、目標株価を2500円から3340円へ引き上げた。子会社の新規連結効果により、ROEの水準が大きく向上する見通しであることは株価バリュエーションの切り上げにつながるとし、既存事業も為替影響を除けば堅調に推移するとみられる点もポジティブと指摘。17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の110億円(前期133億9800万円)に対して従来予想の115億5000万円から118億5000万円へ、18年3月期は152億円から164億円へ引き上げている。
■NEXT 原油ブル <2038> 1,098円 +25 円 (+2.3%) 11:30現在
NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>の上値追い基調継続。原油市況動向とリンクするETNで、指数の前日比変動率の2倍の値動きを想定したボラティリティの高さが特長。OPEC減産合意を受けて原油市況の上昇傾向が続いており、前週末のWTI原油先物価格は62セント高の1バレル=51ドル68セントと3日続伸、50ドル台回復後も強調展開が続いている。また、NN原油ブルが連動するドバイ原油価格も前週末2日に終値ベースで10月12日以来となる1バレル=50ドル台を回復しており、追い風が強い。
■東芝 <6502> 435.4円 +7.9 円 (+1.9%) 11:30現在
東芝<6502>が高い。前週末は全般軟調地合いもあって株価は前日比変わらずで引けたものの、それまで7日続伸と強さをみせていた。きょうも全体に逆行して売り物をこなし上昇、新値街道に復帰している。前週末に半導体関連銘柄は米アップルのiPhone発注減観測を嫌気され売りに押されたが、利益確定の動きが一巡して再び買い優勢に。データセンターのHDDを代替するかたちで台頭した3次元NAND型フラッシュメモリーは、高機能化が進むスマートフォン向けなどでも搭載が進み需要拡大が想定以上、今後も情報の大容量化・高速処理ニーズを映し半導体セクターの構造的な収益環境向上を後押しするとみられている。東芝は最先端商品の3次元メモリーの64層で先駆しており、マーケットの注目度が高い。きょうはこのほかSUMCO<3436>、ルネサスエレクトロニクス<6723>、トレックス・セミコンダクター<6616>など半導体関連株が軒並み高に切り返している。
■ロック・フィールド <2910> 1,466円 +24 円 (+1.7%) 11:30現在
ロック・フィールド<2910>が反発。同社は前週末2日取引終了後に、17年4月期第2四半期累計(5~10月)の連結決算を発表したが、売上高は247億7300万円(前年同期比2.1%増)、最終利益は8億9000万円(同63.9%増)と高変化を示した。同社は総菜大手だが、旬の食材や産地をアピールした食材を使って顧客ニーズを取り込むことに成功、高利益率のサラダなどが収益に寄与し大幅な伸びにつながった。これを好感する買いが優勢だ。
■塩野義製薬 <4507> 5,388円 +68 円 (+1.3%) 11:30現在
塩野義製薬<4507>が反発。2日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「オーバーウエート」継続、目標株価を7000円から8000円へ引き上げた。国内外で医療費削減の議論が活発になっているなか、同社は HIVロイヤルティー収入による安定した利益成長が見込めると指摘。17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の975億円(前期914億600万円)に対して従来予想の987億3600万円から987億8800万円へ、従来予想の1016億円から1054億円へ引き上げている。
■ユナイテッドアローズ <7606> 3,015円 +28 円 (+0.9%) 11:30現在
2日、Uアローズ <7606> が発表した11月の月次売上概況で、既存店売上高(小売り+通販)が前年同月比6.6%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。11月は前年と比較して気温が低く推移したことでアウターやニット、マフラー、グローブなどの冬物衣料・雑貨が月を通じて好調に推移したほか、メンズではジャケット、ウィメンズではブラウス、スカートなども引き続き順調だった。
■ライオン <4912> 1,840円 +2 円 (+0.1%) 11:30現在
ライオン<4912>は堅調。2日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「オーバーウエート」継続、目標株価を1810円から2000円へ引き上げた。歯医者ルートをおさえるオーラルケアの安定増益や高付加価値商品の展開による国内利益率の改善、中国ECの拡大による海外事業成長などを評価。16年12月期は通期連結営業利益で会社側計画の235億円(前期163億7400万円)に対して従来予想の228億円から254億円へ、17年12月期は255億円から288億円へ引き上げている。
■三菱UFJ <8306> 707.6円 -18.5 円 (-2.6%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが反落。三井住友フィナンシャルグループ<8316>やみずほフィナンシャルグループ<8411>も安い。トランプ次期大統領による規制緩和期待で前週末2日に株価は大幅高となっただけに、この日は利益確定売りが膨らんでいる様子だ。米国金利の上昇に伴い、ドル調達費用が膨らんでいる。また、現地時間4日に実施されたイタリア国民投票では、改憲反対派が優勢となりレンツィ首相は辞意を表明した。今後、イタリアの政治が混迷すると、多額の不良債権を抱えるモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナなど同国大手銀行の経営再建への不安高まるとの観測が出ており、イタリア発の金融不安を警戒する見方も出ている。
■ファーストリテイリング <9983> 39,930円 -730 円 (-1.8%) 11:30現在
ファーストリテイリング<9983>は小幅反落。同社は2日の取引終了後、11月の国内ユニクロ売上高速報を発表。既存店売上高は前年同月比7.3%増と4カ月ぶりに前年実績を上回った。きょうは全般相場の軟調傾向もあり、小幅反落のスタートとなっている。月を通して気温が低く推移したことで比較的単価が高いカシミアセーターやコートなどが順調に売り上げを伸ばしたほか、23日から実施した「誕生感謝祭」の販売が好調だったことが寄与した。なお、客数は同4.1%増と3カ月連続で前年を上回り、客単価も同3.0%増と3カ月ぶりに上昇した。
■マツダ <7261> 1,863.5円 -19 円 (-1.0%) 11:30現在
欧州関連株が安い。欧州向け比率が高いマツダ<7261>やセイコーエプソン<6724>、コニカミノルタ<4902>といった銘柄が軟調に推移。イタリアで現地時間4日に実施された憲法改正の是非を問う国民投票は、改憲反対派が優勢となりレンツィ首相は辞意を表明した。この結果を受け、ユーロは一時、1ユーロ=1.0505ドルと15年3月以来の安値をつけ、対円でも下落した。ユーロ安は欧州向け比率が高い企業にとっては、業績悪化要因になることが懸念されている。
●ストップ高銘柄
日本パワーファスニング <5950> 215円 +50 円 (+30.3%) ストップ高 11:30現在
ソケッツ <3634> 1,401円 +300 円 (+27.3%) ストップ高 11:30現在
黒田精工 <7726> 446円 +80 円 (+21.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
共和工業所 <5971> 623円 +100 円 (+19.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
日本アジア投資 <8518> 791円 +100 円 (+14.5%) ストップ高 11:30現在
以上、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース