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2016年11月29日05時20分

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

安永 <日足> 「株探」多機能チャートより

■安永 <7271>  1,177円 (+300円、+34.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。安永 <7271> が25日まで4日連続でストップ高。リチウムイオン電池製造に関する新技術を開発したことが引き続き注目された。22日朝、同社はリチウムイオン電池の正極極板製造に独自の技術を導入し、リチウムイオンバッテリーの寿命を同社従来品比12倍以上に向上させることに成功したと発表。今後期待できる効果として、活物質剥離抑制による長寿命化のほか、集電体と活物質間の界面抵抗低減による高速充放電効果を挙げている。発表を受けて、需要が拡大するリチウムイオン電池の長寿命化技術開発による今後の進展に期待する買いが殺到した。

■日本アジア投資 <8518>  604円 (+100円、+19.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。日本アジア投資 <8518> が連続ストップ高。同社株は値動きが早く需給相場の素地に富んでおり、個人投資家を中心とした短期資金の物色ターゲットとなった。同社の投資先でスマートフォン向けコンテンツビジネスなどを中国展開するアクセスブライトが、大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」の中国での配給・配信権利を取得していることが手掛かり材料。同映画について中国では今週末公開予定(12月2日)にあり、中国全土で上映場所が7000ヵ所以上という規模に及ぶことから、インパクトを与えている。

■ウチダエスコ <4699>  920円 (+150円、+19.5%) ストップ高

 25日、ウチダエスコ <4699> [JQ]が決算を発表。17年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益が前年同期比4.5倍の4.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。全四半期ベースの最高益(3.2億円)を実に49四半期ぶりに更新した。主力のICTサービス事業でネットワーク構築や保守などの受注が集中したほか、電子黒板やタブレット端末といった学校向けIT機器の大型案件も寄与し、35.4%の大幅増収を達成した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の5.2億円→6億円に15.4%上方修正。増益率が5.9%増→22.2%増に拡大する見通しとなった。

■日本サード・パーティ <2488>  956円 (+150円、+18.6%) ストップ高

 日本サード・パーティ <2488> がストップ高。同社は前週21日に米NVIDIA社と総括サポート契約を締結したことを契機に急速人気化した。この締結契約では、今後のディープラーニング分野の発展に貢献する最新鋭システムとして注目されているディープラーニング型スーパーコンピューター「NVIDIA DGX-1」の保守サポートというかたちで同社が携わることで話題を集めた。市場では「目先は中小型株に資金がシフトされており、目ざとく個人投資家が乗っている状況。そのなか日本サードは“ロボティクス・AI”を新事業の中核に位置付け積極展開しており、新たなAI関連として市場の脚光を浴びている」(準大手証券ストラテジスト)という。

■アストマックス <7162>  540円 (+80円、+17.4%) ストップ高

 アストマックス <7162> がストップ高。ヤフー <4689> とMagne-Max Capital Management(MMC、大阪市北区)、およびアストマックス子会社のアストマックス投信投資顧問の3社が提供する投資信託「Yjamプラス!」の購入申し込みが28日から開始されたことで、改めてこれを好材料視した買いが入ったようだ。「Yjamプラス!」はヤフーのビッグデータと、MMCが開発した運用に特化した人工知能(AI)運用モデルを利用した商品で、国内外の金融商品取引所に上場している株式を主な投資対象とし、中長期的な信託財産の成長を目指して運用を行うとしている。

■川崎地質 <4673>  525円 (+75円、+16.7%) ストップ高

 川崎地質 <4673> [JQ]がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。富士通 <6702> 子会社の富士通交通・道路データサービス(FTRD)は28日、川崎地質と道路評価を効率化するサービスで提携したと発表。全国で道路の陥没が多発するなか、今後の事業展開に関心が高まったようだ。FTRDでは、川崎地質が開発した国産の地中レーダ探査装置(チャープレーダ)を用いた「地下の空洞調査」技術と、FTRDの「道路パトロール支援サービス」で提供する舗装の平坦性自動解析技術を融合させた、道路の健全性を簡易に計測・分析・記録するサービスの提供を17年度上期中に開始する予定だとしている。

■モバイルファクトリー <3912>  3,110円 (+443円、+16.6%)

 モバイルファクトリー <3912> [東証M]が急騰。同社はスマートフォン向けゲームを開発するが、「ポケモンGO」の世界的大ヒットで一躍脚光を浴びた位置情報ゲーム分野を主力としていることから、将来的な成長期待が強い。直近では、11月1日から同社の位置情報連動型ゲーム「ステーションメモリーズ!」(駅メモ!)において、映画「君の名は。」の劇中登場する駅を巡るタイアップキャンペーンを開始しており、これが手掛かり材料となった。市場では「目先、店内をみても個人投資家資金はメガバンクへの回帰と、新興市場を含めた中小型株の短期値幅取り集約されている。映画関連株に物色人気が集まるなか、値動きが早く流動性にも富む同社株が注目されている」(国内ネット証券大手)という。

■エヌジェイ <9421>  3,740円 (+405円、+12.1%) 一時ストップ高

 エヌジェイホールディングス <9421> が一時ストップ高。同社はモバイルゲームの開発などを手掛けるが、同社の連結子会社が開発担当したスクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> のスマートフォン用新作ゲーム「スターオーシャン:アナムネシス」への期待が高まっており、これを材料に投機資金が集結した。同ゲームは年内配信予定にあるが、現在事前登録者数は40万人を突破している状況。事前登録特典の追加が公表されたことも刺激材料となった。

■オープンハウス <3288>  2,930円 (+225円、+8.3%)

 東証1部の上昇率8位。オープンハウス <3288> が急伸。同社は都心を中心に戸建てやマンションの分譲事業を展開しているが、マンション価格の上昇を背景に業績は大幅増収増益基調が続いている。米国ではトランプ次期米大統領が掲げる財政政策を背景に長期金利の上昇が顕著だが、国内は日銀のイールドカーブ・コントロールによる金利の低位安定が続く見通しにあることも同社の収益環境に追い風材料として意識されたようだ。17年9月期は連続増配で年60円配を計画するほか、自社株買いなど株主還元に前向きであり、昨年7月27日につけた上場来高値3060円奪回も視界に入ってきた。

■ステラ ケミファ <4109>  3,055円 (+182円、+6.3%)

 ステラ ケミファ <4109> が急伸。欧州や米国などをはじめ排ガス規制強化の動きが強まるなか、電気自動車(EV)などの市場拡大が急速に進む兆しにある。つれて車載用電池としてリチウムイオン電池需要も増勢一途で、関連メーカーは増産投資に注力している。同社はリチウムイオン電池向け電解質などの電池材料を手掛け、市場で有力関連株としてマークされている。リチウムイオン電池の性能を高める新しい分子構造の添加剤開発などでも業界を先駆、「リチウムイオン電池関連としては、電池寿命を大幅に向上させる新技術開発をハヤし安永 <7271> が仕手化しており、その連想も働いているのではないか」(準大手証券ストラテジスト)との指摘も出ていた。

■日本金銭機械 <6418>  1,581円 (+71円、+4.7%)

 日本金銭機械 <6418> 、テックファームホールディングス <3625> 、コナミホールディングス <9766> などカジノ関連が高い。カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)設備推進法案について、今週中に衆議院で審議入りする可能性が出ていることが報じられ、これを材料視する買いを誘導した。自民党の竹下国会対策委員長が27日に審議入りの可能性について言及したことが、各メディアを通じて伝わっている。

■ハーモニック <6324>  2,949円 (+100円、+3.5%)

 ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [JQ]が3連騰。半導体製造装置向けや産業機械向けに精密減速機を展開しており、増収増益基調が続いている。前週末25日付で東海東京調査センターが同社株のレーティングを「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を3000円から4200円に大幅に引き上げており、これが物色人気を助長した。同調査センターでは、17年3月期半ばを境に四半期受注がボトムアウトし産業用ロボットと半導体製造装置向けに受注回復を想定している。来18年3月期業績については営業利益段階で104億円(今期会社側予想81億円)と大幅な伸びを予想している。

■TIS <3626>  2,395円 (+67円、+2.9%)

 TIS <3626> が4日ぶり反発。28日、生命保険会社向けソリューション「sosiego(ソシエゴ)」の提供を開始すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。「sosiego」は、同社が約30年間で20社以上の生命保険会社向けに培ってきた業務システム構築の技術・ノウハウに、「AI」や「ビッグデータ」などの先進技術を組み合せたトータルソリューション。対象領域として、新契約・保全・保険金などの「バックオフィス業務」、営業活動・保険申込・各種サポートなどの「フロント業務」、AIを活用した先進型分析などの「分析業務」の3領域で、第1弾としてバックオフィス業務向けサービス「sosiego BackOffice」の提供を12月より開始するという。なお、同社では、20年までに20社への導入と保険関連ビジネスを約70億円規模にすることを目指すとしており、中長期の成長力強化につながるともみられているようだ。

■大平洋金属 <5541>  391円 (+8円、+2.1%)

 大平洋金属 <5541> が4日続伸し新高値。足もとのニッケル価格の上昇を受け、同社株に買いが流入した。ロンドン金属取引所(LME)ではニッケル3ヵ月物が1トン当たり1万1500ドル台と年初来高値圏で推移している。トランプ米次期大統領のインフラ投資など景気拡大策への期待などでニッケル価格は上昇基調にある。同社株の信用倍率は18日時点で1.07倍と拮抗しており、取組妙味も膨らんでいる。

■バンナムHD <7832>  3,330円 (+60円、+1.8%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が6日続伸、年初来高値を更新した。同社は25日、バンダイナムコエンターテインメントを通じてパックマンのIP認知拡大と新たなターゲット層獲得を目的として、パックマンの新ブランド「PAC-STORE」を立ち上げ、世界へ向けて展開することを発表した。ガールズマーケットをけん引し高い発信力をもつアソビシステムやツインプラネットと強力タッグを組み、ワールドワイドでパックマンのIP認知を拡大していくもので、「PAC-STORE」では、アソビシステムがクリエイティブデザイン、ツインプラネットがマーケティングプロデュース、バンダイナムコエンターテインメントがライセンスアウトを担当。イベント出展などを通じて、IP認知の拡大を行い、ライセンスアウトによるファッション、グッズ、イベントなど幅広い展開を目指す。

■キヤノン <7751>  3,219円 (+55円、+1.7%)

 25日、キヤノン <7751> が配当修正を発表。従来未定としていた16年12月期の年間配当は150円(前期は150円)実施する方針としたことが買い材料視された。今期は円高やレーザープリンターの需要低迷などで3度にわたって下方修正し、連結最終利益は前期比25.1%減の1650億円に落ち込む見通しだが、安定的かつ積極的な株主還元を実現するため、前期の150円配当を維持する。同社は前提為替レートを1ドル=100円としているが、足元の為替相場はトランプ次期米大統領への政策期待から円安・ドル高が急速に進んでおり、通期業績の上振れ期待も高まっている。

■三菱UFJ <8306>  671.3円 (+9.6円、+1.5%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> など メガバンクが朝安から切り返したほか、千葉銀行 <8331> 、静岡銀行 <8355> 、スルガ銀行 <8358> など地銀株も高いものが目立った。28日は、為替が円高に振れたことから、ここまで上昇相場を牽引してきた自動車など輸出関連株が利益確定売りに押される展開にあった。一方で先行して買われていたメガバンクなどは、11月17日以降はほどよく調整を入れていたこともあって、ここ再び水準訂正狙いの買いを呼び込んだ。「全体は強気相場に傾いており、28日のメガバンクや地銀の押し目買いも上昇相場途上における循環物色の一環」(準大手証券ストラテジスト)との見方が示されていた。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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