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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより

■平田機工 <6258>  7,110円 (+460円、+6.9%)

 11日、平田機工 <6258> [JQ]が17年3月期の連結経常利益を従来予想の35億円→45億円に28.6%上方修正。増益率が23.9%増→59.3%増に拡大し、9期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。有機EL関連の生産設備、北米向け自動車のパワートレイン関連設備の受注が好調で、売上が計画を16.7%も上回ることが利益を押し上げる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の30円→60円(前期は30円)に大幅増額修正したことも買いに拍車を掛けた。

■日本郵船 <9101>  205円 (+13円、+6.8%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など大手をはじめ海運株が軒並み高に買われ、業種別値上がり率で33業種中トップとなった。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が、中国景気減速への懸念が後退していることなどを背景に戻り足急となっている。前週末11日時点で71ポイント高と急伸、7連騰でフシ目の1000大台をついに回復した。1000回復は昨年8月以来約1年3ヵ月ぶりということもあって、株式市場にもインパクトを与えた。

■鴻池運輸 <9025>  1,479円 (+83円、+6.0%)

 鴻池運輸 <9025> が反発。11日大引け後に決算を発表。「上期経常は一転11%増益で上振れ着地」が好感された。17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比10.9%増の64億円に伸び、従来の1.4%減益予想から一転して増益で着地。

■北洋銀行 <8524>  435円 (+24円、+5.8%)

 北洋銀行 <8524> が3日続伸。11日大引け後に決算を発表。「7-9月期(2Q)経常は15%増益」が好感された。17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比12.4%減の143億円に減ったが、通期計画の227億円に対する進捗率は63.3%に達し、5年平均の42.8%も上回った。

■大垣共立銀行 <8361>  399円 (+22円、+5.8%)

 大垣共立銀行 <8361> が反発。11日大引け後に決算を発表。「今期経常を31%上方修正」が好感された。17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比15.5%増の160億円に伸び、従来の2.4%減益予想から一転して増益で着地。併せて、通期の同利益を従来予想の165億円→216億円(前期は227億円)に30.9%上方修正し、減益率が27.6%減→5.2%減に縮小する見通しとなった。

■四国銀行 <8387>  263円 (+14円、+5.6%)

 四国銀行 <8387> が3日続伸。11日に発表した「0.92%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。発行済み株式数(自社株を除く)の0.92%にあたる200万株(金額で6億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月14日から17年3月14日まで。

■十六銀行 <8356>  340円 (+17円、+5.3%)

 十六銀行 <8356> が3日続伸。11日大引け後に決算を発表。「今期経常を6%上方修正」が好感された。17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比35.0%減の97億円に落ち込んだ。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の170億円→180億円(前期は223億円)に5.9%上方修正し、減益率が23.9%減→19.4%減に縮小する見通しとなった。

■富士製薬工業 <4554>  2,565円 (+126円、+5.2%)

 富士製薬工業 <4554> が反発。11日大引け後に決算を発表。「今期経常は29%増で6期ぶり最高益、3円増配へ」が好感された。16年9月期の連結経常利益は前の期比4.9%増の32.5億円になり、17年9月期も前期比28.6%増の41.8億円に伸びを見込み、6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。5期連続増収になる。

■野村ホールディングス <8604>  590.8円 (+26.8円、+4.8%)

 野村ホールディングス <8604> 、大和証券グループ本社 <8601> などをはじめ証券株が総じて上値を指向。トランプ新大統領の誕生は米国株だけでなく、日本や中国などアジア株にもポジティブな影響を与えた。東京市場では株価上昇だけでなく商いも活況、前週後半は連日で売買代金が3兆円を上回る水準をこなしており、証券セクターには、手数料収入の拡大や投信など運用成績の向上に期待した買いが厚みを加えた。

■りそなホールディングス <8308>  500円 (+20.4円、+4.3%)

 りそなホールディングス <8308> が3連騰。前週末11日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、純利益を1600億円から1700億円へ上方修正したことが好材料視された。日銀のマイナス金利政策で貸出業務の採算が悪化したが、与信費用の改善などが寄与する。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、経常収益3905億1200万円(前年同期比4.3%減)、純利益969億1400万円(同13.1%増)となり、従来予想の純利益820億円を上回って着地した。

■三井不動産 <8801>  2,612.5円 (+106円、+4.2%)

 三井不動産 <8801> が急伸。同社が11日に発表した第2四半期累計(4-9月)の連結純利益は前年同期比9%増の728億4000万円と同期として最高となった。同時に横浜市都筑区の傾斜マンション問題で建て替えなどにかかる費用が約390億円となるとの見通しを明らかにした。関係者各社との負担配分で結論が出ておらず損失計上は見送ったが、同問題への不安が後退したことが好感された格好だ。

■大平洋金属 <5541>  355円 (+14円、+4.1%)

 大平洋金属 <5541> が大幅に3日続伸。足もとでニッケル価格は急上昇。ロンドン金属取引所(LME)でニッケル3ヵ月物は11日は反落したが、9日には1トン当たり1万1575ドルと昨年7月以来の水準に急上昇した。足もとでは、トランプ次期米大統領や中国による公共投資への期待が膨らんでおり、ニッケルへの需要増による価格上昇期待が出た。

■ヤオコー <8279>  4,140円 (+125円、+3.1%)

 ヤオコー <8279> が反発。11日付で岡三証券が目標株価は4600円を継続したが、レーティングを「中立」から「強気」へ引き上げた。17年3月期は通期連結営業利益で従来予想の144億円に対して会社側計画と同様の143億5000万円(前期138億5000万円)へ引き下げているが、神奈川県の生鮮DSスーパー「エイヴイグループ」の子会社化により、18年3月期は146億円から168億円へ引き上げた。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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