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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~トランプ物色強まり、日経平均は4月戻り高値捉えるか

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:トランプ物色強まり、日経平均は4月戻り高値捉えるか
■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の売り越し
■前場の注目材料:三菱重工、船舶用のディーセルエンジン事業を神戸発動機と統合へ





■トランプ物色強まり、日経平均は4月戻り高値捉えるか


11日の日本株市場は買い先行から、日経平均は4月戻り高値を意識したトレンド形成になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが大幅続伸で最高値を更新。トランプ政権での経済政策に対する期待感から買いが強まっていた。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の17495円と大幅に続伸し、円相場は1ドル106円台後半での円安傾向をみせている。

この流れを受けて昨日同様、幅広い銘柄が買われる格好となり、日経平均は戻り高値をクリアし、4月高値水準を意識することになろう。ただし、決算発表が後半のヤマ場を迎えており、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいだろう。そのため、指値の薄い中を、インデックスに絡んだ売買に振られやすいと考えられる。また、急ピッチの上昇に対する過熱警戒感も意識されやすいと考えられる。

もっとも、トランプ政権に対しては現時点で先行きが見えないところはあるが、政策に対する恩恵を受けるであろうセクターや銘柄への物色もみられている。トランプ氏はドッド・フランク法(金融規制改革法)を廃止すると発言している。同法は金融機関のリスクを取る能力を阻害し自由度を奪っているとしており、金融セクターへの物色等が引き続き注目されやすい。

米国では報道機関のみならず野党も、新政権の最初の100日間は批判や性急な評価を避ける紳士協定がある。市場も緩やかな上昇が見込まれるなか、関連銘柄を探る流れが強まりそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き100万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1200万株、買い1100万株、差し引き100万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


11月04日(金):40万株の買い越し
11月07日(月):300万株の売り越し
11月08日(火):200万株の売り越し
11月09日(水):80万株の売り越し
11月10日(木):50万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは最高値更新(18807.88、+218.19)
・NY原油は下落(44.66、-0.61)
・トランプ氏の「大成長路線」での恩恵期待
・ツガミ<6101>、17年春までに国内工場を集約
・牧野フライス<6135>、18年にもシンガポールで生産能力倍増
・三菱重工<7011>、船舶用のディーセルエンジン事業を神戸発動機と統合へ
・エアウォーター<4088>、衛生材料大手にTOB
・三井物産<8031>、住友商事<8053>、丸紅<8002>が住宅建材事業を統合へ
・セブン&アイ<3382>、NTT<9432>と店頭の商品情報をスマホで手軽に読み取れる仕組み
・ZMP来月中旬上場か


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 10月企業物価指数(前年比予想:-2.6%、9月:-3.2%)


<海外>
・米国の債券市場は「ベテランズデー」祝日で休場、株式市場は通常通り

《WA》

 提供:フィスコ

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