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【通貨】今日の為替市場ポイント:株高と米長期金利上昇でドル下げ渋り

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

9日のドル・円相場は、東京市場では105円47銭から101円20銭まで下落。欧米市場でドルは105円88銭まで買われており、105円67銭で取引を終えた。

本日10日のドル・円は、主に105円台で推移か。米大統領選通過でリスク回避的な取引は大幅に縮小した。米長期金利の上昇や日本株の大幅反発への期待でドルは105円台を維持する見込み。

市場関係者の間では、今年9月にニューヨークのエコノミッククラブで行われたトランプ氏の講演会の内容が注目されている。トランプ氏はこの講演で経済政策の概要を伝えている。報道によると、10年間で2500万人の雇用創出、年平均で実質3.5%成長の実現を大きな目標としている。この目標を達成するための政策として、法人税の大幅減税(最高税率を現行の35%から15%へ引き下げ)、所得税の税率適用区分の簡素化(現行の7段階から3段階へ)、税率の大幅引き下げ(12%、25%、33%の3段階)、子育て費用などの各種控除の拡充、相続税廃止などが挙げられている。

また、市場関係者の間では、トランプ氏は社会インフラの整備・拡充を検討しているのではないか?との見方も出ている。トランプ政権誕生で財政拡張策が採択される可能性は高いとみられているが、金融政策については、長期金利の過剰な上昇を抑制することが課題になりそうだ。金融政策は米連邦準備理事会(FRB)の専管事項ではあるが、トランプ政権移行後は政府との一体感がかなり強まる可能性がある。

《WA》

 提供:フィスコ

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