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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~クリントン氏勝利予想もサプライズ警戒で伸び悩みか

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:クリントン氏勝利予想もサプライズ警戒で伸び悩みか
■外資系証券の注文動向:差し引き300万株の売り越し
■前場の注目材料:中国人のビットコイン購入加速





■クリントン氏勝利予想もサプライズ警戒で伸び悩みか


8日の日本株市場は米株急伸の流れを受けて買いが先行しよう。ただし、大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏の私用メール問題について、FBIが「訴追を求めない」としたことで先行き不透明感が後退した。これを受けて7日の米国市場ではNYダウが370ドルを超す上昇となり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円高の17310円だった。

まずはこの流れを受けて買いが先行することになろう。とは言えFBIの幕引きは圧力とみる向きもあり、有権者の受け止め方次第では、クリントン氏に追い風となるかは予断を許さない状況である。また、市場関係者の中には英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の賛否を問う6月の国民投票と類似していると指摘しているという。予想外のサプライズを警戒しつつ、買い一巡後はこう着感が強まりやすいだろう。

また、決算発表が本格化しているが、米大統領選の混乱の中では積極的な売買は限られており、こちらも大統領選通過後に改めて見直す流れになりそうだ。なお、本日はトヨタ自<7203>など市場の方向性にも影響を与える企業の決算が予定されているため、関心は高い。

その他、経済指標では中国の貿易統計(10月)が予定されている。9月の貿易統計では輸出の大幅減で中国リスクが再認識され、株安、円高につながっていたため、改善がみられるかが注目される。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き200万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1250万株、買い1050万株、差し引き200万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


10月31日(月):130万株の買い越し
11月01日(火):190万株の買い越し
11月02日(水):40万株の売り越し
11月04日(金):40万株の買い越し
11月07日(月):300万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(18259.60、+371.32)
・NY原油は上昇(44.89、+0.82)
・TPP衆院採決を再延期
・中国と香港社会の亀裂広がる兆し
・米SEC、ADR不正疑惑で大手4行を調査
・「君の名は。」中国で公開へ
・中国人のビットコイン購入加速



☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・特になし


<海外>
・時間未定 中・10月輸出(前年比予想:-5.9%、9月:-10.0%)
・時間未定 中・10月輸入(前年比予想:-1.0%、9月:-1.9%)

《WA》

 提供:フィスコ

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