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【注目】前週末4日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ルネサス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ルネサス <6723>  742円 (+100円、+15.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。2日、ルネサスエレクトロニクス <6723> が決算を発表。16年12月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比57.0%減の288億円に落ち込んだものの、従来予想の230億円を上回って着地したことが買い材料視された。半導体の販売が想定より伸びたうえ、費用の抑制効果などが利益上振れに貢献した。前年同期比では円高や熊本地震の影響のほか、非注力製品からの撤退が響き大幅減益となった。

■フジミインコ <5384>  1,825円 (+245円、+15.5%)

 東証1部の上昇率2位。フジミインコーポレーテッド <5384> が急反発。同社は2日取引終了後に、16年7-9月期(第2四半期)の連結売上高が84億2300万円(前年同期比1.9%増)、連結経常利益が12億6200万円(同11.4%増)になったと発表。第1四半期(4-6月)の減収減益から改善したことが好感されたようだ。第2四半期累計(4-9月)の連結決算は、売上高が162億5400万円(前年同期比3.0%減)、経常利益は21億7100万円(同11.1%減)で着地。メモリデバイス向け製品やポリシング材の売り上げは増加したものの、ハードディスク向け製品や非半導体関連の一般工業用研磨材は苦戦した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いた。

■東海カーボン <5301>  353円 (+40円、+12.8%)

 東証1部の上昇率3位。東海カーボン <5301> が年初来高値を更新。2日取引終了後、16年12月期の連結業績予想の修正を発表。営業利益を2億円から7億円(前期比82.9%減)へ、最終損益を57億円の赤字から51億円の赤字(前期24億8400万円の黒字)へ上方修正した。カーボンブラック事業、黒鉛電極事業における海外子会社の業績回復が進んでいることや棚卸資産評価損の戻しなどが収益の上振れ要因。信用取組は信用倍率0.3倍台と売り残が買い残を大きく上回っていたこともあって、損益改善を材料に買い仕掛けが入り、ミニ踏み上げ相場の様相となった。

■丸和運輸機関 <9090>  2,773円 (+309円、+12.5%)

 東証1部の上昇率5位。2日、丸和運輸機関 <9090> が決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比25.3%増の22.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。新規物流センターの本格稼働や食品スーパーの新規業務獲得などで、主力の食品物流が25.4%増収を達成したことが寄与。販管費を抑制したことも大幅増益に貢献した。

■日東紡績 <3110>  369円 (+32円、+9.5%)

 東証1部の上昇率7位。2日、日東紡績 <3110> が発行済み株式数(自社株を除く)の3.01%にあたる600万株(金額で25億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月4日から17年5月31日まで。また、発行済み株式数の19.38%にあたる4800万株の自社株を11月18日付で消却する。同時に17年3月期の連結経常利益を従来予想の100億円→105億円に5.0%上方修正したことも支援材料。

■サックスバー <9990>  1,218円 (+94円、+8.4%)

 東証1部の上昇率8位。サックスバー <9990> が急反発。2日に発表した「10月既存店売上高は0.2%増」が買い材料。10月既存店売上高は前年同月比0.2%増と今期初めて前年実績を上回った。

■日本金銭機械 <6418>  1,611円 (+118円、+7.9%)

 東証1部の上昇率9位。日本金銭機械 <6418> が急反発したほか、オーイズミ <6428> なども買い優勢で、カジノ関連の一角が改めて動意づいた。一部メディアを通じて統合型リゾート(IR)整備推進法案(通称カジノ法案)が9日にも衆院内閣委員会で審議入りする見通しとなったと伝わっており、これを手掛かり材料とする動き。推進派の自民党と日本維新の会が協調する一方、これまで難色を示していた公明党も慎重な姿勢は崩さないものの以前より態度を軟化させているもようで、今国会での成立に期待がかかっていた。もっとも、TPP承認案の衆院通過が、山本農林水産相の失言問題などで後ずれしており、日程的に成立は困難との見方も出ている。

■古河電気工業 <5801>  3,175円 (+232円、+7.9%)

 東証1部の上昇率10位。2日、古河電気工業 <5801> が17年3月期の連結営業利益を従来予想の275億円→290億円に5.5%上方修正。増益率が1.4%増→6.9%増に拡大する見通しとなったことが買い材料。銅地金価格の下落や円高の影響で売上は計画を下回るものの、光ファイバー・ケーブル事業の業績好調で補い、営業利益が上振れする。

■ブランジスタ <6176>  2,780円 (+201円、+7.8%)

 ブランジスタ <6176> [東証M]が急伸。同社は2日、子会社のブランジスタゲームとフジテレビジョン(東京都港区)、SHOWROOM(東京都渋谷区)が連携し、インターネットサービスとテレビの連携新企画「神の間」を立ち上げると発表。木曜日の深夜番組でこの新企画がスタートしており、今後の展開などが期待されているようだ。「神の間」は、フジテレビとライブ動画ストリーミングプラットフォーム「SHOWROOM」と連動した企画を立案し、その企画を実現していくバラエティー番組のコーナー。番組では、ユーザーがスマホクレーンゲーム「神の手」で欲しい景品や、「SHOEROOM」でやってほしい番組を公式サイト・SNSから「民の声」として募集する。

■日本水産 <1332>  522円 (+35円、+7.2%)

 日本水産 <1332> が急反発。4日午後1時ごろ、17年3月期の連結業績予想について、売上高を6370億円から6050億円(前期比5.0%減)へ下方修正した一方、営業利益を180億円から195億円(同0.3%増)へ上方修正したことが好感された。円高による影響で売上高は減少が見込まれるものの、一方で魚価の回復や原材料など輸入コストの減少で上期営業利益が期初計画を上回ったことに加えて、下期も引き続き円高が見込まれるほか、サケマス市況の回復が見込まれることなどから、従来予想を上回るとみているという。なお、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高3037億6000万円(前年同期比5.5%減)、営業利益98億1200万円(同2.3%増)だった。

■JCU <4975>  4,500円 (+280円、+6.6%)

 2日、JCU <4975> が決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結営業利益が前年同期比9.5%増の25.7億円と、従来予想の21億円を上回って着地したことが買い材料視された。めっき装置やプラズマ装置の販売好調が収益を押し上げた。主力の薬品事業は、スマートフォン向けめっき薬品などが伸びたものの、円高による採算悪化が響き、営業利益は前年同期比3.0%の減益だった。上期上振れに伴い、通期の同利益を従来予想の46.2億円→48.5億円に5.0%上方修正した。

■ケーズホールディングス <8282>  1,938円 (+118円、+6.5%)

 2日、ケーズホールディングス <8282> が発行済み株式数(自社株を除く)の3.94%にあたる400万株(金額で80億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月4日から17年2月28日まで。また、17年3月31日付で1000万株の自社株を消却する。同時に決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比16.0%増の148億円に伸びて着地したことも支援材料。

■アダストリア <2685>  2,913円 (+174円、+6.4%)

 アダストリア <2685> が大幅反発。2日取引終了後、10月度の国内月次売上高を発表しており、既存店売上高は前年同月比7.2%増と3ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが材料視された。10月中旬まで前年に比べて暖かい日が続いたものの、下旬にかけて気温の低下とともに、カーディガンなどのニット類を中心に秋物衣料の売れ行きが加速した。ブランド別では、「グローバルワーク」、「スタディオクリップ」、「ニコアンド」、「ベイフロー」などが好調だった。

■スズケン <9987>  3,440円 (+205円、+6.3%)

 スズケン <9987> が後場急伸。同社は4日午後2時に、330万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.31%)、120億円を上限とする自社株取得枠を設定したと発表。取得期間は11月7日から12月30日までで、需給の改善などが期待されているようだ。同時に、17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。売上高は1兆551億7400万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は64億4200万円(同34.9%減)となった。主力の医薬品卸売事業の売上高はC型肝炎治療剤などの寄与により堅調だったが、セグメント利益はカテゴリーチェンジに伴う後発医薬品の取り扱い品目の増加および名南物流センター稼働による物流コストの増加が影響するかたちで減益だった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いた。

■ブイ・テクノロジー <7717>  12,300円 (+650円、+5.6%)

 ブイ・テクノロジー <7717> が反発。有機ELがポスト液晶を担う次世代のディスプレーとして注目されている。来年に米アップルが発売するiPhoneの次期モデルで有機EL採用が予想され、関連企業の設備投資需要が世界的に盛り上がる方向にある。3日付の日本経済新聞では京東方科技集団(BOE)など中国パネルメーカー主要6社が新工場を相次ぎ建設しており、2020年までに投資総額が2兆円を超える見通しにあることを伝えている。これを受けて 素材製造装置など有機EL分野に展開する日本企業も収益機会が大きく膨らむことになる。Vテクは有機EL蒸着プロセスで必須となるファイン・ハイブリッド・マスク(FHM)を展開しており、関連有力銘柄として注目された。

■セガサミー <6460>  1,590円 (+80円、+5.3%)

 2日、セガサミーホールディングス <6460> が17年3月期の連結最終利益を従来予想の100億円→300億円に3.0倍上方修正。増益率が86.3%増→5.6倍に拡大する見通しとなったことが買い材料。販売計画見直しのほか、部材再利用による原価改善や研究開発費をはじめとしたコスト構造の改善で、遊技機事業の採算が改善する。ゲームセンターや子会社株式を売却することに伴う特別利益の発生も最終利益を大きく押し上げる。

■VIX短先物 <1552>  247円 (+11円、+4.7%)

 国際のETFVIX短期先物指数 <1552> [東証E]が大幅に7日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしている。米国大統領選挙を8日に控え、共和党候補のトランプ氏の支持率が上昇し、民主党のクリントン氏を急追していることから、「トランプリスク」が再燃。3日の米VIX指数は一時、2日に比べ16%高の22.57に上昇。6月下旬のBrexit(英国のEU離脱)以来の水準に上昇している。

■ミツウロコG <8131>  708円 (+31円、+4.6%)

 ミツウロコグループホールディングス <8131> が急動意。同社はLPガスなど家庭用燃料商社で住設機器販売なども展開する。4日前場取引時間中に発表した17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結営業利益が8億4500万円(前年同期比6.3倍)、最終損益は8億7300万円の黒字(前年同期2億7300万円の赤字)と高変化をみせ、会社側の従来予想も大きく上回った。これがポジティブザプライズとなり短期資金を呼び込む格好となった。会社側の従来予想は営業利益段階で4億円であり、そこから4億4500万円も上振れした。前年度に子会社で計上していた貸倒引当金繰入額がリスク債権の減少に伴い大幅に減少したことが主な要因。

■エービーシー・マート <2670>  6,560円 (+280円、+4.5%)

 エービーシー・マート <2670> が3日ぶりに反発。2日の取引終了後に発表した10月度概況で、既存店売上高が前年同月比6.5%増と3ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて日曜日が1日多く、また気温の低下とともに季節需要が高まったことが奏功したという。また、商品別ではスポーツシューズが好調だったほか、テレビCMアイテムを中心にレディースシューズが好調だった。

■ユナイテッドアローズ <7606>  2,941円 (+96円、+3.4%)

 ユナイテッドアローズ <7606> が反発。2日の取引終了後に発表した10月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合計した既存店売上高が前年同月比3.2%増となり、3ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好材料視された。前年に比べて休日が1日多かった影響が2.0%増ほどあったことに加えて、休日中旬以降の気温低下に伴いニットやアウターに動き出しが見られたことが寄与した。また、ジャケットやブラウス、シャツ、パンツなどのアイテムが安定して推移したことも貢献した。

■トプコン <7732>  1,694円 (+35円、+2.1%)

 トプコン <7732> が反発。岩井コスモ証券は2日、同社株の目標株価を1400円から2000円に引き上げた。投資判断は「A」を継続した。同社が先月28日に発表した第2四半期(4-9月)決算は連結営業利益が前年度期比16%減の37億5700万円だった。ただ、この減益決算は円高が大きく「為替要因を除くと増収増益だったとみられ、好調な結果を残した」と指摘。建設機械の自動運転や検眼機器など、注目すべき製品や技術が軌道に乗り始めている。国策であるIT建機へのコア部品供給や、インドなど新市場開拓で業績拡大を図っている点も評価した。

■マブチモーター <6592>  5,930円 (+110円、+1.9%)

 マブチモーター <6592> が後場に入って切り返した。同社は4日午後、16年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算を発表。営業利益は179億5800万円(前年同期比3.2%増)となり、通期計画218億円に対する進捗率は82.4%に達した。売上高は1039億8300万円(同2.9%減)にとどまったが、プロダクトミックスの改善や原材料費の低下などが利益面に寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いた。また、自動車電装用モーターの販売拡大に伴う生産能力の確保を目的に、ポーランドに生産子会社を設立すると発表。操業開始は19年冬頃を予定している。

■奥村組 <1833>  606円 (+11円、+1.9%)

 2日、奥村組 <1833> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の48億円→72.1億円に50.2%上方修正。増益率が7.2%増→61.0%増に拡大する見通しとなったことが買い材料。上期業績の上方修正は8月に続き、2回目となる。土木工事、建築工事ともに受注単価の上昇などが寄与し、工事採算が想定以上に改善した。

■ぴあ <4337>  2,430円 (+30円、+1.3%)

 ぴあ <4337> が4日ぶりに反発。同社は2日取引終了後、集計中の17年3月期の第2四半期累計(4-9月)連結業績について、売上高を700億円から775億円(前年同期比3.9%増)へ、営業利益を7億5000万円から10億5000万円(同24.7%増)へ上振れて着地したと発表したことが好感された。期初予想に比べインターネットでのチケット販売が堅調に推移したためとしている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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