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【特集】平山 Research Memo(9):ものづくり支援企業としての信頼をベースに2020年6月期売上高200億円を目指す

平山 <日足> 「株探」多機能チャートより

■中期経営戦略

平山<7781>は中長期的な会社の経営戦略として、1)主力のアウトソーシング事業は景気、為替、法改正等により当面市場の拡大が見込まれることから、このトレンドを捉え、環境変化によるインパクトが少なく、国内に残る業種、分野、製品にフォーカスする、2)技術者派遣事業については、国内のエンジニア不足を補うために、ベトナム及びタイの海外現地法人を活用し、外国籍技術者を積極的に採用する、3)海外事業については、タイ現地法人を基盤に、タイでの人材ビジネスの拡大を進めるとともに、積極的にM&Aを進め、東南アジア全域の日系企業との取引を拡大する、??ことを打ち出している。

これらにより、2020年6月期に売上高200億円を達成することを目指している。一方、利益については、売上総利益率、販管費率を重視し、営業利益率を中期的に5%、長期的に8%とすることを目標としている。

目標を実現するための取り組みとして、1)コンサルティング機能の一層の強化、2)外国人技能者の積極活用を含む人材採用戦略、3)展開エリアの拡大、4)新たなビジネスモデルへの取り組み、の4点を掲げている。

具体的には、収益拡大のための成長エンジンの要であるコンサルティング機能を、コンサルタントの増員、研修センターの拡大等により一段と強化し現場改善力・収益力を高め差別化を図ることで顧客の囲い込みを進める。

人材採用戦略については、定着率の高い人材の採用のために新卒採用を強化する※1ほか、中途採用(月120人を目標)についても正社員としての採用を強化することで定着率の向上を図る。外国人採用に関しては、製造請負現場への外国人技能者の受入拡大※2を進めるほか、技術者派遣事業におけるエンジニア不足に対応するためにベトナム、タイの現地子会社を通じて外国人技術者を積極的に採用(中期的に50人)する。

※1 2016年4月入社実績240人に対して、専門学校・高卒を中心に年間400人を目標。
※2現状約50人(3年間の実習期間)を、短期的に100人、中期的に300人へ拡大。

展開エリアについては、国内は労働遣法改正による派遣需要の拡大を踏まえて、中部東海、上信越、東北エリアで営業拠点を開設し、製造派遣の受注に取り組む。なお、未開拓の地域ではM&Aを視野に入れ検討する。一方、海外ではタイ、ベトナムの現地法人を核に東南アジア諸国へ進出することにより、コンサルティング事業の拡大、アライアンス企業の増加などの事業強化を進める。特に、アライアンス先が増加しているインドネシア、フィリピンへの拠点展開を行う方針で、同地域でのM&Aも検討するとしている。

さらに、労働者派遣法改正に伴い、無期雇用派遣、正社員派遣にも柔軟に対応できる雇用体制を構築することにより、派遣と請負のメリットが同時に得られる新たなビジネスモデルの創設にも取り組んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

《HN》

 提供:フィスコ

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