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【経済】中国がマレーシアに低利借款1.4兆円、東部沿海鉄道を17年着工へ


低利融資を提供した上で、中国はマレーシアでも鉄道整備を進める戦略だ。政策金融
機関のマレーシア輸出入銀行に対し、プロジェクト推進資金として550億リンギット
(約1兆4000億円)を貸与する。これらを盛り込んだ覚書の調印式(11月1日)には、
李克強総理とマレーシアのナジブ首相などが出席したという。複数の中国メディアが
伝えた。
鉄道インフラ建設大手の中国交通建設(チャイナ・コミュニケーションズ・コンス
トラクション:1800/HK)を通じ、マレーシア鉄道公社と総額745億人民元(約1兆1300
億円)に上る鉄道建設契約を締結。全長600キロの「東部沿海鉄道プロジェクト」は
来年初めの着工を目指す。
マレーシア最大貿易港のクラン港、タイとの国境都市クランタン州トゥンパット
を結ぶ。主要な8都市をつなぐ。工期は5~6年間を見込む。
中国はまた、マレーシア海軍に武器を売却することでも合意。近海巡視船4隻を与
えることを決めた。中国とマレーシア現地で2隻ずつ建造する。期間は24カ月を見込
む。価格や条件などの詳細はまだ未定だ。
このほか、中国鉄建など中国のインフラ建設大手3社は、マレーシア鉄道の電化工
事も受注した。鉄道インフラ建設大手の中国鉄建(1186/HK)は1日、同業の中国中鉄
(390/HK)、中国交通建設(1800/HK)と組成したコンソーシアム(企業連合)を通
じ、マレーシア南部鉄道の電化・複線化工事を受注したことを明らかにした。受注価
格は89億マレーシアリンギット(約2210億円)。工期は48カ月を予定する。
全長191.14キロのマレーシア南部鉄道は、同国中部のグマスと最南端のジョホー
ルバルを結ぶ路線。中国鉄建を含むコンソーシアムは今回、同鉄道の電化・複線化工
事を受注し、設計から施工、試運転、保守までを担当する。電化後の設計速度は、旅
客線で時速160キロ、貨物線で同90キロとなる見通し。
中国鉄建によると、受注額の4割が同社の受注分。これは2015年売上高の0.96%に
相当する規模だ。また、中国中鉄の受注分は3割で、同年売上高の0.70%に相当する
という。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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