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【市況】米系大手証券、日本経済も持ち直しへ

 JPモルガン証券は10月31日付の「ウィークリー・データ・ウォッチ」のリポートで、日本経済の現状と見通しにつて、以下のような見解を掲載している。

 日本経済は、これまで円高や天候要因が日本経済の回復の足かせになってきたが、消費の悪化に歯止めがかかるとともに、世界経済の持ち直しを背景にようやく上向きつつある。

 家計調査の9月実質家計消費は前月大幅減少のあと増加し、下げ止まりが明確になった。非製造業では、10月の商工中金景況判断が反発したほか、ロイター短観も来年初に向けて大幅に回復するとみているなど、関連企業の先行き期待は明るい。

 製造業も持ち直しが鮮明化してきた。PMI生産高は、9月に50を超えた後、10月は3ポイントの大幅な上昇となった。また、10月はロイター短観(大企業)、商工中金景況判断(中小企業)ともに製造業の業況の好転が示されている。また、日本の実質輸出も第3四半期は2.9%増と増加基調を維持したうえ、10月にはPMI新規輸出受注が大幅に上昇した。

 ただし、先行きについては、リスクにも留意する必要がある。世界経済の回復を牽引してきたITの製品サイクルが既に調整局面に入り始めている。アジアへの輸出には今後逆風となる可能性がある。米国でも設備投資はまだ弱い。当面は、グローバルなリスク要因を注意してみていくことが必要だ。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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